大統領選「第3の選択肢」 に注目
存在感増すリバタリアン党
2016年8月4日
大統領選で、民主党のクリントン候補でも共和党のトランプ候補でもない「第3の選択肢」 として小さな政府を提唱するリバタリアン党が注目を集めている。
両候補はともに好感度が低く、支持に消極的な市民が多い。
リバタリアン党がこうした有権者の受け皿になれば、選挙戦に影響を与える可能性がある。
リバタリアン党大統領候補のゲイリー・ジョンソン元ニューメキシコ州知事は8月3日、CNN-TV主催の対話集会で「トランプ氏とクリントン氏のどちらが当選しても、米国はかつてないほど分断するだろう」と述べ、自身への支持を呼び掛けた。
ジョンソン氏は2012年の前回大統領選にも出馬した。
得票率は約1%だったが、今回の大統領選では、FOXニュースの最近の世論調査で12%の支持を得るなど存在感を増している。
共和党では、トランプ氏に反発する党員有志が、全米レベルでジョンソン氏を応援する草の根組織の立ち上げを発表した。
今のところクリントン、トランプ両氏による事実上の一騎打ちの構図を崩すには至っていないジョンソン氏だが、世論調査での支持率平均値が15%に届けば、影響力が大きい大統領候補テレビ討論会への参加資格を得られる。
ジョンソン氏は対話集会で「討論会に参加することが重要だ」と意欲を示した。
(2016年8月16日号掲載)