Wednesday, 24 April 2024

米慰安婦像訴訟、二審も敗訴

米慰安婦像訴訟、二審も敗訴

グレンデール市の日系人住民ら

2016年8月5日


旧日本軍の従軍慰安婦問題を象徴する少女像が設置されたロサンゼルス近郊グレンデール市の日系人住民らが、像の撤去を同市に求めた訴訟で、カリフォルニア州の連邦高裁は8月4日、原告の訴えを棄却した。

2014年の一審判決に続き二審でも日系人住民が敗訴した。

原告側は、グレンデール市による像設置は連邦政府だけが持つ外交権限を侵害すると主張したが、カリフォルニア州連邦高裁は、像を設置するかどうかは市の管轄権に属し、連邦政府の外交権は侵害しないと判断。

像の設置が日米の外交関係に悪影響を及ぼすとの原告の主張も退けた。

像は2013年にグレンデール市議会が市有地の公園への設置計画を賛成多数で承認し、韓国系米国人の団体などが建立した。

原告は「(日本政府が) これらの犯罪の歴史的責任を受け入れるよう求める」などと書いた像の碑文についても、市議会審議を経ておらず違法だとしてカリフォルニア州地裁に提訴し、現在係争中。

*写真はロサンゼルス郊外グレンデール市にある従軍慰安婦問題を象徴する少女像 (2014年撮影)


(2016年8月16日号掲載)