Thursday, 28 March 2024

クリントン氏、アジア系の票に照準

クリントン氏、アジア系の票に照準

マイノリティーの有権者登録を促進

2016年9月5日


大統領選で、民主党のクリントン候補が中国系やフィリピン系などアジア系の票の掘り起こしを進めている。

共和党のトランプ候補に差をつけると同時に、将来の民主党の勢力拡大へ先行投資する狙いもありそうだ。

アジア系は米国の人口に占める比率は小さいが、国勢調査局によると最も急速に増加しているマイノリティー。

ウォールストリート・ジャーナル紙は、アジア系は有権者の約4%だが存在感は高まる一方だと指摘する。

ピュー・リサーチ・センターは昨年10月に発表した調査で、アジア系は2065年には黒人と数で肩を並べる人種グループになると予測している。

クリントン陣営が特に重視するのは激戦が見込まれるネバダ、バージニア、ペンシルベニアの3州。

アジアの各言語によるウェブサイトや広告、運動員による電話を通じて「かつてない規模」 (陣営関係者) で支持を呼びかけている。

有権者登録の促進も課題だ。

アジア系には民主党支持者が多いとされるが、白人や黒人に比べて実際に投票所に足を運ぶ人が少ない。

国勢調査局によると、前回の大統領選が実施された2012年11月に登録していたアジア系は6割未満。

いずれも7割超だった黒人や白人を下回った。




(2016年9月16日号掲載)