Thursday, 28 March 2024

投資物件の購入 (2016.9.16)

hoshina top

保科 みゆき  Miyuki Hoshina Flavell

不動産エージェント 
BRE#00991091

Remax Associates
1010 Prospect St., #300
San Diego, CA 92037

858-335-3376 直通
858-551-1140 代表

This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it. 
www.usa-fudosan.com


 1988年9月より「不動産Q&A」を執筆。

カリフォルニアに住む日本人の方々の生活に役立つ情報を、不動産コラムでご紹介しています。不動産売買だけでなく、賃貸に関する大家、テナント側からのご質問や、家の修理に関してのご質問など、皆様のサポートを提供しています。

ご質問、ご連絡はこちらまで

 

column line
 

投資物件の購入

 

 

Q 日本にいる両親が不動産投資に興味を持っています。バケーションホームとしても使いたいとのことで、物件探しを始めました。

取りあえずは貸し出しメインでの物件購入を視野に入れているとのことです。

レンタル物件の購入の際の注意点について教えてください。

 

 

A 現在、円高、低金利が続いており、物件購入には非常に適している時期と思われます。

投資面を第一に考えた場合、レンタルしやすい投資物件をまずお考えになられ、数年後のリタイヤの際にゆっくり時間をかけて買い替え物件を考えられるのは良いアイデアでしょう。

注意点について、こちらにリストしましたので参考にしてください。

 

  • 不動産値上率:投資面を考えた時に、やはり大切な値上率。同じサンディエゴ郡も場所や不動産タイプにより、値上率にかなりの違いが生じることにご注意ください。エリアごとに過去数年の売買記録の統計などを比較すると確認しやすいと思います。

  • エリアの選択がテナントの選択に:テナント募集・選択の際は、アメリカの差別問題、Discriminationの範囲にならないよう細心の注意が必要です。コミュニティにより住人タイプがある程度まとまっているアメリカでは、どのようなテナントを希望するのかで購入エリアをある程度絞ることができます。例えば、仕事を始めた若い夫婦などが好むエリアですと、テナントは近い将来、不動産購入を計画している方が多く、クレジットを守るという目的もあり、レントの支払いにも確実性があります。

  • 金利と頭金額の違い: 投資物件の融資金利は、居住用住宅の金利より高くなり、尚且つ必要な頭金の額も変わってきますので、融資の方との確認をお勧めします。

 

 

Q 一戸建てよりもコンドかタウンハウスの方がメンテナンスなどが楽ではないかと考えていますが、投資面ではどの様なことに気を付けたらよいでしょうか?

 

A コンドやタウンハウスなどは、一般にホームオーナーの修理や維持の責任範囲が家の中に限られており、一戸建てよりもメンテナンス費用が低めという利点があります。ただし共同体であるため、不動産の価値もコンプレックス全体が基盤となり、直接将来の値上率に影響するため、ユニットをチェックする時は、コンプレックス自体の人気度も必ず確認しましょう。

  • HOA Fee(共同組合費):月々支払う組合費の額が高いと、人気度が低くなりますので要注意。HOAにより組合費に何が含まれているのかが違うため、前もって確認しておきたい事項です。

  • HOAの責任範囲:HOAによりメンテナンス範囲が違います。屋根、屋根裏、バルコニー、ガレージなど各エリアは、それぞれのHOAと購入前に確認しておくと安心です。

  • Owner Occupancy Rate:コンドやタウンハウスなどは、その全体の居住用とレンタル住宅の割合が融資上、とても重要となります。レンタル物件の比率が多いコンプレックスでは、融資条件として、頭金の多いバイヤーのみと限定されがちとなり、将来の不動産価値の上昇に悪影響を与えます。オーナーが居住している割合の高いコンプレックスは、人気も高く、将来性に期待できる傾向にあります。

 

 

Q 立地は少し遠くても、貸しやすい場所(大学の近くなど) を考えているのですが?

 

A 確かに需要は高いと思いますが、大学近くの物件にはそれなりの注意点が出てきます。

  • レント期間:長期リースではなく、学校のスケジュールに合わせての契約を希望するテナントが多く、卒業などでルームメイト交換などを余儀なくする必要も出てくるようです。また、学校がクローズする夏の期間、空き家になる可能性も高くなります。  

  • 入居人数:費用節約のため、居住する人数が多くなりがちです。法律上の入居人数の制限は、各ベッドルームに2人、プラス1人とされており、2ベッドルームは5人、3ベッドルームであれば7人まで許されていますが、入居人数が多いと、どうしても家の傷みが多くなり、メンテナンスに費用がかかる傾向にあります。 

  • ルームメイト:ルームメイトの1人がレントを支払えない場合、残りのルームメイトにその支払い責任が生じます。大家とテナント間の賃貸契約では、テナントそれぞれの個別の責任ではなく、共同責任となるため、ルームメイト間でその責任範囲について揉めることもあります。

  • 連帯保証人:一般に収入がない、または少ない学生などは、親の連帯保証を使うケースが多くあります。トラブルの際は、ルームメイトのテナントとその連帯保証人である親たち全員が、テナントとしてあなたと交渉をすることになります。特に、保証金から差し引かれるチャージの支払いの分担でテナント間で揉めることも多く、注意が必要です。
 
尚、弊社のレンタルホットラインでは、賃貸に関するご質問をお待ちしております。
ご質問、ご連絡はこちらまで


(このコラムではカリフォルニア州不動産の一般的情報を皆様にお伝えしています。各ケースのアドバイスは必ず専門機関にご相談下さい)

(2016年8月16日号掲載)