Thursday, 18 April 2024

夜中に犬に起こった奇妙な事件

 犬殺し事件の真相はいかに 疑われた天才少年の犯人探し

 

The Curious Incident of the Dog in the Night-Time
2022/1/6 (木) 〜 1/30 (土)
Lyceum Space / SD Repertory Theatre
https://www.sdrep.org/show-detail.php?id=657

 

サイモン・スティーブンス
監督:トッド・サロベイ
2015年トニー賞最優秀作品賞受賞


◼︎ ストーリー要約(短):

クリストファー・ブーンは並外れた頭脳を持つ15歳の少年。



数学が得意で、嘘がつけず、人に触られるのを嫌がり、他人を信用しない。



隣人が飼っている犬をフォークで殺したと疑われている彼は、真犯人を見つけようと決意する。



深夜午前0時7分、クリストファーの探偵活動は衝撃的な発見をもたらし、彼は自分の世界が根底から覆 (くつがえ) るような、個人的な捜査に勇敢に乗り出す。




◼︎ ストーリー要約(長)*ネタバレ注意:

アスペルガー症候群で数学的才能に優れた15歳の少年クリストファー・ブーンは、隣家の前の草むらにフォークが突き刺さった犬が転がっているのを見る。



その犬は死んでいた。



彼が犬を抱きしめようとすると、すぐに隣人のシアース夫人が家から出てきて絶叫した。



その犬はシアーズ夫人の愛犬で「ウェリントン」という名のプードルだった。

彼女はクリストファーが犬を殺したと思っているのだ。

警察が到着し、クリストファーは連行されるが、すぐに彼の父が駆けつけ、息子の無実を証言をして彼を家に連れて帰る。



ウェリントンの奇妙な死に疑いをかけられ、クリストファーは止むに止まれず犯人を探そうとする。



クリストファーが通う学校のクラスで物語を書く課題が出された。



それに触発された彼は、探偵小説「The Curious Incident of the Dog in the Night-time」を書く決意をする。

(それが、この舞台劇だ)



シャーロック・ホームズの物語からヒントを得て、クリストファーはウェリントンに何が起こったのかを知るために、片端から隣人の家をノックする。



クリストファーの行動に父は激怒。

息子に「探偵」を続けることを止めさせようとする。



しかし、クリストファーは、父の説得に耳を貸さず、私的な捜査を続けながら、隣人のアレクサンダー夫人に聞き込みを始める。



クリストファーはアレクサンダー夫人に、シアース夫人が夫のシアース氏と別れたことから、彼が犬殺しに関係しているのでは?と尋ねる。



あろうことか、アレクサンダー夫人は “2年前にクリストファーの母が亡くなる” 前に、シアース氏とクリストファーの母が不倫関係にあったことを明かす。

衝撃を受けるクリストファー。



ほどなくして、クリストファーの父が息子の自筆小説を発見し、冷静さを失い、怒号を浴びせて彼につかみかかり、本を放り投げた。



実は、犬を殺したのも、クリストファーの母が死んだと嘘をついたのも父だった。

クリストファーの母が去った後、父はシアース夫人と関係を持ったことで、夫人と口論になった。

犬が彼を追いかけてきたことから、自分の感情が高ぶって暴挙に及んだと——。

それが真相だった。

父の嘘を知ったクリストファーは、気分が悪くなりベッドに横たわる。

そして、ロンドンで暮らす母を探しに初めての一人旅に出て、ようやく母の元にたどり着く。

クリストファーは死んだとばかり思っていた母に、真実を知った自分の心情を迸 (ほとばし) るままに告げた。

彼は父とではなく母と一緒に暮らすことを主張し、母とシアース氏との関係を終わらせる。



父はクリストファーの信頼を取り戻すために子犬を飼い、一緒に世話をするなど、息子と過ごす時間を増やしながら、親子の関係を修復していった。



1年後、クリストファーは数学と物理で抜群の成績を収め、ファーストクラスの優等学位を取得して科学者になる夢を実現しようとしている。


*  *  *  *  *



◼︎ シャーロック・ホームズの物語にインスパイアされたマーク・ハドンの世界的ベストセラー小説を原作とする「The Curious Incident of the Dog in the Night-Time」は、オリヴィエ賞7部門、トニー賞5部門(最優秀作品賞を含む)を受賞している。



◼︎「これは、心と脳に語りかける家族向けエンターテインメントの稀有な作品であり、舞台芸術を楽しむ全ての要素がそろっている」(New York Post 紙)



◼︎「深い感動を与えてくれる戯曲」(Variety 誌)


価格:25-86ドル