Friday, 19 April 2024

 

▽東日本大震災の大津波襲来により福島第1原発で爆発事故が起こり、地域住民に避難指示が出された2011年3月12日。母と弟が暮らす福島市は危険地域に指定されなかったが、事故から3日後に「氷雨」が降った。風に乗って上空に滞留していた放射能は雨に捕捉されて市内に降り注ぎ、放射線量が急上昇。あの日、何も知らぬ弟は生活用水を求めて街中を走り回り、それこそ「ブラックレイン」 の中で被曝した。あれから10年。弟に異常値はみられないが、後に晩発性障害が出たとして 「原発被害」 を証明できるのか? 行政の対応に一般市民の生命保障が及ばぬ現実・・何ともやるせない。▽結婚後5〜6年頃は夫婦喧嘩が絶えなかった。価値観の違いに我慢の限界を越えてしまい、登山で鍛えた足腰にモノを言わせて妻が私に飛び掛かったり、雨のフリーウェイでカーチェイスを展開したり。険悪な空気に居たたまれず、時間外のウォーキングに出た私に突然の雷雨が襲った (天気予報はハンパなく外れる)。ゲリラ豪雨の中、妻の車が近づいて私を救出。互いに表情も硬く無言のまま帰宅したが、その日を境に平穏な生活が戻った。▽私流の宮澤賢治『雨にも負けず』:「雨ニモマケズ  風ニモマケズ  (中略)  欲ハナク  決シテ怒ラズ  イツモ静カニ笑ッテイル  (中略)  ソウイウ者ニ  私ハ ナレナイ」(SS)
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▽貧乏学生として高田馬場に住んでいたころ、神田川がよく氾濫していた。大雨が降ると、必ず「ウーウー」と洪水警報のサイレンが街中に鳴り響いた。「昔はココまできた」と肉屋さんが熱っぽく語っていた。その後、環七の下に貯水トンネルができ、いつの間にか神田川は暴れなくなり、靴屋も玩具屋もコンビニやスーパーに変わった。▽学生時代、ワンゲルの個人山行で薬師岳に登った。山は快晴、下界は豪雨。下山したら、前日の大雨で橋が流されていて呆然となった。すると、山小屋のおじさんが、資材運搬用に使っている籠 (カゴ) を指さす。ゴーゴーと大きな音を上げる濁流を眼下に、ワイヤーロープを引きながら川を渡り切った。求めてやまない非日常がそこにあった。▽サンディエゴは雨に弱い。めったに雨が降らない分、まとめて降る冬になると、道路が冠水したり、家屋が浸水したりする。2018年12月の豪雨では、カールスバッドの郵便局の屋根が落ちたり、ミッションバレーの住民に避難が呼びかけられた。我が家の寝室の天井にも、南米チリのような細長いシミが出現。大掛かりな屋根の修復が必要とのことだったが、どの見積もりも2万ドル前後と高額で、修理を延期。今年も雨降りのシーズンを迎えたが、南米チリがこれ以上広がらないことを祈る今日この頃だ。(NS)
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母国の台湾と「第二故郷」の日本はよく雨が降る国。特に、梅雨の季節になると、湿気によるジメジメやベタベタ不快感が一気にアップ。20年+前に、雨があまり降らない、乾燥して爽やかなサンディエゴにやって来た。気候はとても快適だが、湿度が高いところから乾燥しているところに来たので、もともとは油っぽいお肌 (あぶらとり紙をたくさん使って、油を取っていたのに) が急に乾燥肌 (クリームをたくさんつけないとパリパリ) になった。さらさら、つやつやの髪の毛がボサボサになり、静電気も起きやすくなった。本当に困っていたが、人間の体って、時間が経てば環境に慣れるもんですね。あれから20年+以上経って、こっちの生活に慣れて、体も “アメリカ式” になってきたよう。今度は逆に、台湾や日本へ里帰りすると湿度が高いので、顔にまったくクリームをつけなくてもOK、髪の毛もスムーズ、切れ毛が出てこないような、いい感じ。でも私は、やはり、この雨の降らないサンディエゴが大好き。この「第三故郷」が一番自分に合っているような気がする! (S.C.C.N.)
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yoko
世界の雨の日率を表にしたサイトがある。世界で最も雨の日が多いのは、オーストラリア領の「マッコーリー島」で1年の84%は雨の日だそう。降水日数が世界で最も少ないのは、アフリカ スーダンの「ワディハルファ」。最も雨が降らない年の降水率は0%。南カリフォルニアも年間の降水日が少ない。ロサンゼルスで27.2日、雨の日は1年の約7.5%。東京は113.2日 (31%)。日本で一番雨の日が多いのは、新潟県上越市の206.9日 (57%)。1年の半分以上の日が雨だということになる。反対に日本で一番雨の日が少ないのは岡山市。降水日は87.5日 (24%)。私は岡山県出身なのだが、そういえば『晴れの国 岡山』というキャッチコピーがあった。『晴れの国』といっても梅雨は来る。毎日雨傘が必要、水が跳ねて靴下までどろどろ、室内がモヤっとする、髪の毛が膨張してまとまらない、洗濯物が乾かない、ジメジメする、道路には車に轢 (ひ) かれたカエルがいっぱい、カタツムリも出てくる・・・すべて経験済み。別に嬉しくもない懐かしさだ。 (YA)
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reiko-san
数年前、我が家の近辺に現れるようになった白とグレーのハチワレ猫。数匹の猫を飼うお隣さんが「気がついたら、キッチンでキャットフードを我が物顔で食べていたよ」と笑いながら教えてくれた。そして、いつの間にか我が家のバックヤードにもやって来るようになった。ちょうど私たちも猫を飼い始めた頃で、餌をおすそ分けして、あげたりしていた。野良猫にしては毛並みが良く、しっかりと肥えている。そしてとてもフレンドリー。どこかの家の猫が遊びに来ているのだろうと思っていた。私たちは、飼う猫は1匹だけと決めていたから、その猫が遊びに来ても、夜は家の中に入れないようにしていた。そんな日がしばらく続いた秋のある晩。急に冷え込み、雨がしとしと降り始めてきた。玄関を開けると、軒先で寒そうに丸まっているその子の姿が。「一晩泊めてあげたらこのまま飼うことになってしまうかも、どうしよう」と迷ったけれど、こんな雨の中、外に出したままなんて可哀想すぎる。私たちはルールを破って、その子を家の中に招き入れた。それからいろいろあったが、今はもうすっかり我が家の住人。雨が結んだ縁ということになるのかな。 (RN)
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suzuko-san
このテーマをもらってすぐに頭に浮かんだのは、楽曲に使われる「雨」。誰でも幼少時に一度は口ずさんだことがある童謡、♪雨雨ふれふれ母さんが・・♪で始まる「あめふり」。雨が子供とお母さんをつなぐ心温まる歌詞だ。カーペンターズの大ヒット曲、雨の日は憂鬱と歌う「雨の日と月曜日は」。カーペンターズが好きでよくカラオケで歌っていたが、この曲もその一部だった。小林麻美の歌う「雨音はショパンの調べ」も大好きだった。調べれば1983年にリリースされたイタリアの歌手ガゼボが歌う「I like Chopin」のカバーバージョンだそうだが、「雨の日はサヨナラと言えない」と切々と訴える歌詞とショパン風のメロディーがやたら気に入っていた。他に、八代亜紀の ♪雨雨ふれふれ、もっとふれ、私のいい人つれて来い♪ の「雨の慕情」など、雨をテーマにした楽曲多しと言えども、圧巻はジーン・ケリーが雨の滑りそうな路上で、傘をくるくる回しながら歌ってタップダンスを踊る「雨に唄えば」ではなかろうか。寂しさとか憂鬱 (ゆううつ) の代名詞となりそうな雨を、大胆にも恋人とうまくいきそうな予感で、喜びに溢れた情景を表す道具に使ったこの演出に脱帽。永遠のミュージカルの名作ではなかろうか。これを書いている間も ♪I’m singing in the rain♪ ・・・。(Belle)
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jinnno-san
ここってあまり雨が降らないでしょ。で、不都合なこともあって、それは車のワイパー。お天気が続いて、ウインドシールドも別に汚くていいや (笑) としばらく使わないと、雨の日に使いたいときには、ゴム部分が、カッピカピでガリガリと窓をワイプするどころかひっかく? 笑。車の雨体験、いろいろある。71年カルマンギアのオープンカーのときは、もちろん自動でなく手動で急には屋根付けられない。床が錆びて穴が開いてたから、水 (泥水ね 笑) が下からも跳ね返って、足が濡れる (笑)。上からも下からもシャワーよ (笑)。急な坂は乾いてても登らない上に、地面が濡れたら地獄!(笑)。88年ダッジ・コルト (三菱車・・・マニアック? 笑) は、想定外の雨が降り出して、2分以内のまさかのエンスト現象。フリーウェイだろうがどこだろうが、止まっちゃう (笑)。あ、乾くと普通に動きだすのよ (笑)。あ——、88年ジェッタ (年代が一向に新しくならんな 笑) は、降り出すとなんか冷たいのよ、顔のあたりが (笑)。窓のパッキングゴムがゆるい?のか、スプレーみたいに水が差し込むのよ (笑)。96年ボルボは (一気に新式 笑)。まだマシだったけど、なぜか窓の内側に雫 (しずく) が垂れてたわ (笑)。でもね、みんな素晴らしい車で性能は悪くない。お天道様に言うしかない。あーめん!(爆!)。 (りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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「雨」といえば、森高千里の歌の「雨」、今井美樹の「雨にキッスの花束を」、八代亜紀の「雨の慕情」などが浮かぶ。森高千里の「雨」と今井美樹の「雨にキッスの花束を」は一時期よく聴いていた。歌詞に共感するところが特にあるわけではないが、とても好きだった。八代亜紀の「雨の慕情」は、実はサビの部分しか覚えておらず、タイトルも今調べて分かった。自分でもタイトルを知らなかったことにびっくり。だけど、サビの部分は日本人で昭和生まれの世代くらいまでなら耳にしたことがあり、大体の人が知っているのではないだろうか。ちなみに私の母に、雨と言われて思い出す歌を聞いたら、美空ひばりの「愛燦々 (さんさん)」だった。さすが、ひばりファン!「愛燦々」の歌詞は「雨 潸々 (さんさん) と この身に落ちて〜」で始まる。なるほど・・。実は、私も母の影響で美空ひばりの歌は結構知っているし、好きである。不世出の天才歌手だと思っている。母に洗脳されたのかもしれないが、彼女の歌声は驚くほど重みがあり、引き込まれるパワーがある。久しぶりに、今日思い出した歌を聴いてみようかな。全部、懐かしいな〜。 (SU)

(2021年1月16日号に掲載)