サンディエゴ都市圏の住宅中間価格$543,000、過去最高

サンディエゴ都市圏の住宅中間価格$543,000、過去最高

2005年11月の$517,500超える、需要過多/供給不足続く

2017年8月1日

不動産市場の動向を独自のデータにより分析する情報サービス社「コアロジック」 の最新統計によると、今年6月におけるサンディエゴ郡の住宅中間価格は$543,000 (約6,000万円) に達し、過去最高を記録した。

前年同月比の上昇率は+9.8%で、4〜6月までの3か月連続で前年比を上回った。

※注)これまでの最高中間価格は、不動産ブームが頂点を迎えた2005年11月に記録した$517,500。

当時の最高価格をインフレ調整などで再評価すると$644,000相当となり、6月統計の価格は実質的にこの価値を超えていないという見方もある。

サンディエゴ地区の住宅事情は、依然として需要過多に追いつかない供給不足が続いているが、当地に集まるIT/バイオ関連企業の技術者・研究者や投機目的の資産家が買い手の多くを占めている。

物件の価格上昇が続き、不動産所有者の資産形成を後押ししているとはいえ、サンディエゴ都市圏の持ち家率は50%をやや上回る程度 (全米不動産業者協会=NAR=2015年調査) であり、全米100主要都市圏中ワースト5位内にある。

サンディエゴ地区の住宅価格高騰の原点は1990年代初頭のリセッション期まで遡る。

当時の景気停滞期にサンディエゴ郡内の建築許可数が激減。

また、人口急増と都市開発に伴う諸々の弊害が顕在化し、強力な都市開発抑制 (都市圏不拡大/無成長政策) を唱える市議会議員を多く選出した。

その後、住宅不足を内在したまま、景気回復後の不動産ブームに乗って価格上昇を招き、さらに低金利が天井知らずの急騰ラインを描いた経緯がある。

2005年11月をピークに住宅価格は緩やかな下降線を描き始め、やがてフィーバーは収束していった。

近年、不動産市場の活況が再来しているが、サンディエゴでの住宅購入の困難度は他都市圏と比較して高く、この事態を解消する具体的な施策を求める声が高まっている。

フォールコナーSD市長は今年の年頭施政演説で、状況改善に向けて、建設コスト低減などの努力を市議会に求め、適正価格住宅建設 (affordable housing) へのインセンティブを高めると宣言。

サンディエゴ市議会は7月24日、今後2年間、中低所得者対象の住宅建設を促進する法案を可決した。


(2017年8月16日号掲載)