ネット通販大手アマゾン第2本社へ北米55都市圏が名乗り

ネット通販大手アマゾン第2本社へ北米55都市圏が名乗り

サンディエゴも誘致合戦に参入宣言、雇用創出5万人の魅力

2017年10月15日

© Yeamake

シアトルに本社を置くウェブ通販サービス最大手のアマゾンが第2本社を北米の都市に建設すると発表し、サンディエゴを含む55都市圏が誘致に名乗りを上げている。

アマゾンが提示している第2本社の設置条件は具体的だ。

候補となる都市圏の人口は100万人以上。

ビジネスフレンドリーな環境に恵まれ、潜在的な技術労働人口が豊かで、国際空港へのアクセスが45分以内、そして第1本社のあるシアトルを始め、ベイエリア、ワシントン DC、ニューヨークへの直行便が出ている都市に限られている。

アマゾンは2019年までに第2本社の敷地を50万スクエアフィートに拡大する計画で、建設/運営費として50億ドル (約5700億円) を投じる予定だという。

新規雇用者数は最大5万人に上り、1人当たりの年収は10万ドル (約1140万円) を下回らないとしている。

誘致を表明した55都市圏中、20都市圏が実質的なコンペティターと言われている。

サンディエゴも有力候補地の一つだが「強味」と「弱点」が混在しており、熾 (し) 烈な誘致合戦を強いられそうだ。

サンディエゴ都市圏での建設候補地は3か所。

一つはミッションバレー。

各フリーウェイへのアクセス至便なSD・カウンティ・クレジット・ユニオン・スタジアム (旧クアルコム・スタジアム) に近い市有地で、公共輸送機間 (SD・トロリー) も利用することができ、SD国際空港へも近い。

他には、チュラビスタの Birch Rd. に近接する Hwy. 125の周辺地区とメキシコ国境に接するオータイメサのブラウン・フィールド・テクノロジー・パーク。

これらの候補地はティファナのヘネラル・アベラルド・L・ロドリゲス国際空港が最寄りのエアポートとなる。

サンディエゴ都市圏は科学、技術、工学、数学分野の教育水準が高く、エンジニアの確保については有利と見られているが、全体的な労働力はニューヨーク、シカゴ、ベイエリアの規模には及ばない。

一方で、市民の平均通勤時間は他の大都市圏と比べると短く、その点は有利な条件と言えそうだが、住宅価格の高さや事業コストの面ではマイナス要因となっている。

昨年、アマゾンはシアトルの第1号店に続く全米2店目の書店「アマゾン・ブックス」 をウェストフィールド・UTC (4545 La Jolla Village Dr.) に開店した経緯もあり、同社のサンディエゴに対する好感度は高いとの楽観論もあるようだ。

だが、ニュージャージー州のクリスティ知事はアマゾン第2本社誘致に向けて優遇税制措置を発表しており、競争は白熱化の様相を呈している。

また、トランプ政権の厳しい移民政策の影響から、移民労働力の受け入れに積極的なカナダ (トロント、バンクーバーが誘致表明) に食指が動く可能性もある。

アマゾン第2本社のロケーションは来年発表される。


(2017年11月1日号掲載)