「移民問題」争点化図る … トランプ氏、中間選挙控え

「移民問題」争点化図る … トランプ氏、中間選挙控え

中米諸国からの移民キャラバン、今年4月もティファナに

2018年10月19日

中米ホンジュラスから約7,000人の移民キャラバン (集団) が米国を目指して歩き続ける中、トランプ大統領は10月17日、ツイッターで「何千もの人々が国境の南方からやってくるのは信じがたい」とやり玉に挙げ、「共和党にとって中間選挙の重大争点だ!」と訴えた。

11月6日の中間選挙を目前に控え、キャラバンが米国の国境に迫ればメディアが大きく取り上げるのは必至。

2016年大統領選で不法移民の流入防止のため「国境への壁建設」を掲げたトランプ氏は、改めて不法移民への強硬姿勢を誇示し、保守層の取り込み材料として利用したい思惑がありそうだ。

トランプ氏は17日、「米国の国境を守るための法案を民主党は認めないだろう」と指摘し、「共和党は (現行の) 恐ろしいほどもろく、時代遅れの移民法を中間選挙の (争点の) 一部にしなければならない」とツイートした。

16日には、キャラバン出発地のホンジュラスや、グアテマラ、エルサルバドルの国々に「もし不法に米国に入国させようとして自分たちの国境通過を許せば、援助資金の全てを止めるぞ (終わりだ)!」と通告したことを明らかにしていた。

ただ、ワシントン・ポスト紙が最近発表した世論調査では、民主党の方が移民問題にうまく対処できるとした回答が50%に上り、共和党は39%にとどまった。

無党派層でも民主党の対応を支持する回答が上回っており、移民問題を争点化するトランプ氏の戦術が奏功するかは不透明だ。

治安悪化が激しい中米諸国から逃れ、米国を目指してメキシコを縦断してくる移民キャラバン (集団) の移動は今年4月にも見られ、カリフォルニア州と国境を接するメキシコ・バハカリフォルニア州の2都市、ティフアナとメヒカリにも到着した。

この時、移民約200人が米側の施設で入国審査を受けるため、メキシコの国境施設から徒歩で米側に向かったが、国境警備兵との衝突もなく、大きな混乱はなかった。


(2018年11月1日号掲載)