温暖化で8.9メートル海面上昇、6億人暮らす土地水没?

温暖化で8.9メートル海面上昇、6億人暮らす土地水没?

2050年までの推計、サンディエゴ市は2,839戸が被災

2018年12月1日


米国の非営利研究組織「クライメット セントラル」 (Climate Central /ニュージャージー州プリンストン) が気象科学に基づいて2015年に発表した報告によると、地球温暖化への対策を講じずに放置したままで、この状態が進んだ場合、海面上昇が今世紀末以降も長期的に続いて最終的に8.9メートルに達し、現在6億2,700万人が暮らしている土地が水没すると警告している。

日本は3,400万人で、国別では6番目に多く、海面上昇のリスクが大きい国の一つ。

クライメット セントラルの気象研究チームは「温暖化対策を進めて平均気温の上昇を2℃に抑えれば、この数を2億8,000万人にまで減らすことができる」と指摘。

世界各国が強力な温暖化対策に合意することの重要性を唱える。

国連の気候変動に関する政府間パネル (Intergovernmental Panel on Climate Change=IPCC) は、温暖化により海面は今世紀末までに最大82センチ上昇すると予測しているが、IPCCチームによると、その後も長期間、場合によっては2,000年間近く続くという。

同チームはこのような海面上昇の予測データに、各国の地理情報、人口分布などを加え、海面上昇で住居を失うリスクに直面する人口推計も行っている。

この結果、温室ガス排出量が現在のペースで増え、産業革命 (18世紀後半) 以降の気温上昇が4℃になるシナリオでは、この数は6億2,700万人と見込まれることが分かっている。

国別では、中国の1億4,500万人が最多で、インド、バングラデシュと続いた。

日本の10都市についても分析しており、東京は745万5,000人との推計が出ている。

一方、排出削減により気温上昇を2℃に抑えた場合、長期的な海面上昇は4.7メートルにとどまり、日本で影響を受ける人口も1,800万人に減る。

不動産テクノロジー企業「ジロー」 (Zillow) の調査報告では、地球温暖化を現状のまま放置した場合、2050年までに全米の38万6,000戸以上が洪水遭遇の恐れがあると予測しており、被災人口は数百万人に達するという。

洪水被害の危険性が最も高い都市はニューヨークで95,210戸が影響を受ける。

以下、マイアミビーチ (40,730戸)、フォートローダーデール (40,244戸) とフロリダの都市が続く。

私たちが暮らすサンディエゴはどうだろう。

サンディエゴ市内で最大危険区域にある家は2,839戸を数える。

被害総額の試算は34億4,000万ドル (約3,870億円)。

カールスバッドの最大危険区域に建つ家は86戸、オーシャンサイドは46戸となっている。


(2018年12月16日号掲載)