Thursday, 28 March 2024

日本産ウイスキー、米国販路開拓

日本産ウイスキー、米国販路開拓

ミレニアル世代と人気バーを狙え

2017年6月20日

大手酒類メーカーが、米国で日本産ウイスキーの販路を開拓している。

売り込む先は、気に入ったモノにはお金を惜しまないという2000年以降に成人した「ミレニアル世代」や、飲食店関係者も足を運ぶNYの人気バーなど。

商品への関心は高まってきたが、供給が追いつかない課題にも直面している。

サントリーホールディングスは5月、ウォール街近くで「メード・イン・ジャパン」を売りにする衣料品店「メーカーズシャツ鎌倉」 で試飲会を開いた。

1本65ドル (約7,200円) 程度の「響」 (ひびき) を試飲した人の多くは「おいしい。

どこで買えるの」と気に入った様子。

サントリーは、繁盛しているバーやレストランには情報収集のため他店のバーテンダーらが訪れることにも着目。

ニューヨークの約400店を「発信源」と位置づけ、7人のチームが売り込む。

ニッカウヰスキーも、海外の展示会への出品により「フロム・ザ・バレル」などの認知度向上を図る。

こうした努力もあって引き合いは増えたが、樽 (たる) で長期間熟成させる必要があり、供給をすぐに増やせないだけに「日本メーカーは海外に安定供給できない状況が続いている」 (広報)。


(2017年7月1日号掲載)