日本産ウイスキー、米国販路開拓
ミレニアル世代と人気バーを狙え
2017年6月20日
大手酒類メーカーが、米国で日本産ウイスキーの販路を開拓している。
売り込む先は、気に入ったモノにはお金を惜しまないという2000年以降に成人した「ミレニアル世代」や、飲食店関係者も足を運ぶNYの人気バーなど。
商品への関心は高まってきたが、供給が追いつかない課題にも直面している。
サントリーホールディングスは5月、ウォール街近くで「メード・イン・ジャパン」を売りにする衣料品店「メーカーズシャツ鎌倉」 で試飲会を開いた。
1本65ドル (約7,200円) 程度の「響」 (ひびき) を試飲した人の多くは「おいしい。
どこで買えるの」と気に入った様子。
サントリーは、繁盛しているバーやレストランには情報収集のため他店のバーテンダーらが訪れることにも着目。
ニューヨークの約400店を「発信源」と位置づけ、7人のチームが売り込む。
ニッカウヰスキーも、海外の展示会への出品により「フロム・ザ・バレル」などの認知度向上を図る。
こうした努力もあって引き合いは増えたが、樽 (たる) で長期間熟成させる必要があり、供給をすぐに増やせないだけに「日本メーカーは海外に安定供給できない状況が続いている」 (広報)。
(2017年7月1日号掲載)