富士フイルムがゼロックス買収、子会社と統合、世界首位に

富士フイルムがゼロックス買収、子会社と統合、世界首位に

富士ゼロックス従業員47,000人のうち、国内外で10,000人削減

2018年2月1日

© TK Kurikawa

富士フイルムホールディングス (HD) は1月31日、米事務機大手ゼロックスを買収すると発表した。

合弁子会社の富士ゼロックスと経営統合させ、米ゼロックスの株式の50.1%を取得する。

統合会社は事務機事業の売上高の合計が約2兆1,000億円で、米HP (ヒューレット・パッカード) を抜いて世界首位になるという。

富士ゼロックスは国内外の従業員約47,000人のうち10,000人を削減する。

事務機事業は国際的なペーパーレス化の進展で市場環境が厳しさを増しており、合理化によって世界規模で費用を減らし、生き残りを目指す。

富士ゼロックスは現在、富士フイルムHDが75%、米ゼロックスが25%を出資しており、米ゼロックスは筆頭株主の米人著名投資家カール・アイカーン氏らから合弁の見直しを求められていた。

富士フイルムHDの古森重隆会長は東京都内で記者会見し「一貫した世界戦略、経営戦略の展開が可能になる」と統合の意義を強調した。

統合は2018年7~9月期に完了の予定で、統合会社の名称は「富士ゼロックス」とする。

会長に古森氏が就き、最高経営責任者 (CEO) は米ゼロックスの現在のCEOであるジェフ・ジェイコブソン氏が務める。

富士フイルムHDは米ゼロックス株を61億ドル (約6,700億円) で取得する形を取るが、富士ゼロックスの企業価値を活用した取引手法により、実際の資金拠出はない。

米ゼロックスはニューヨーク証券取引所 (NYSE) に上場しており、統合会社が上場を維持する。

富士ゼロックスは構造改革として、国内外の工場の統廃合や間接部門を中心に人員を削減する。

過半数は中国など海外の従業員が占める見通しだ。

富士フイルムHDは2018年3月期の連結業績予想を修正し、本業の儲 (もう) けを示す営業利益を従来の1,850億円から1,300億円へ引き下げた。

純利益は有価証券の売却益などを考慮して従来の1,250億円から1,400億円へ引き上げ、過去最高を更新する見通しだ。

構造改革費用は2018年3月期に発生する490億円を含め、3年間で計720億円を見込む。


(2018年2月16日号掲載)