レジなしコンビニ「アマゾン・ゴー」、シアトルで開店

レジなしコンビニ「アマゾン・ゴー」、シアトルで開店

AI駆使による “未来の店舗” … 自動会計、買い物一変

2018年3月6日

インターネット通販大手アマゾン・コムは1月、本社を置くワシントン州シアトルでレジのないコンビニ「アマゾン・ゴー」を開店した。

人工知能 (AI) を駆使した “未来の店舗”。

支払い待ちの列はなく、「万引」という言葉が過去のものになる可能性も。

買い物の概念に修正を迫る「ジャスト・ウオーク・アウト (店から出るだけ)・ショッピング」の時代が到来した。

アマゾンは画像認識やディープラーニング (深層学習) といったAI技術を使い、客が商品を持って店から出れば自動的に会計が終わる仕組みを実現した。

3月上旬のある日、シアトルのアマゾン・ゴー店内は客で賑わっていた。

男性店員は心なしか誇らしそう。

店の広さは日本の大型コンビニ程度。

天井などに設置された多数のカメラやセンサーで客の動きを追い、品物を商品棚から取り出したかどうかを判断している。

「車の自動運転と同種の技術を使っている」 (アマゾン) という。

客は入店前にスマートフォンに専用アプリのダウンロードを行い、自動改札機のようなゲートにアプリのQRコードをかざして入る。

商品の代金は登録したクレジットカードで支払われる。

例えば、ミネラルウオーターなど3品を持ってゲートから出ると、約10分後、アプリにレシートが表示される。

計4回試した結果、会計は全て正しかった。

カットフルーツの盛り合わせを一度棚から取り出した後、カットしたメロンと取り換えたり、枚数の把握が難しそうな板チョコをカメラから見えにくいように取り出したりした場合でも、AIを混乱させることはできない。

アマゾン・ゴーは開店時に「無人コンビニ」などと一部で報じられたが、取材時の店内には商品の陳列に3人程度、アルコール飲料売り場の年齢確認に1人、客のサポート要員に2人、それぞれ配置されていた。

ただ、仕組みが普及すれば、サポート要員などは削減できそうだ。

フィラデルフィアからの旅行者、サンディ・ハズウェルさん (60) は豆乳などを購入。

「便利で気に入った。私の地元にもぜひ出店してほしい」と笑顔で話した。

米メディアによると、アマゾンは、年内にロサンゼルスでもアマゾン・ゴーの出店を計画している。

日本への出店は明らかになっていないが、シアトルの店舗には日本人の姿も目立つ。

サンドイッチなどを買った東北大大学院生の板垣翔大さん (27) =仙台市= は「店を出るときに不安を感じたが、アプリで決済内容を確認すれば安心できる。

日本でも受け入れられると思う。『万引』の概念がなくなり、より良い世の中に貢献できるのではないか」と話していた。


(2018年4月1日号掲載)