ロザンヌ・バーさんの人種差別ツイート、ABCがドラマ中止

ロザンヌ・バーさんの人種差別ツイート、ABCがドラマ中止

人気コメディ「ロザンヌ」、トランプ氏支持の主演女優に反発

2018年6月1日

トランプ大統領の熱烈なサポーターとして知られるコメディ女優ロザンヌ・バーさん (65) が5月29日までに、オバマ前大統領の元側近への人種差別的な発言をツイートし、反発が急速に拡大した。

主演の人気ドラマを手掛けるABC-TVは秋の新シリーズを打ち切ると発表した。

バーさんは、オバマ前政権の大統領上級顧問でアフリカ系米国人のバレリー・ジャレットさんについて 「イスラム組織のムスリム同胞団と (映画) 『猿の惑星』 の子ども」 などと書き込んだ。

ドラマは人気コメディの「ロザンヌ」。

1988~97年まで放送された長寿番組で、今春のドラマ再開も話題となった。

今春に放送されたシリーズでは、現実社会と同じくトランプ氏を支持するバーさんと、野党民主党支持の家族との政治的な見解の違いを軽妙に描いて高視聴率を記録。

トランプ氏も祝意を伝えていた。

バーさんは謝罪し、ツイッターをやめると宣言したが、ABCは「嫌悪すべき不快な発言だ」と打ち切り決定を公表。

親会社ウォルト・ディズニーのロバート・アイガー会長兼最高経営責任者 (CEO) も支持を表明し、所属プロダクションも契約打ち切りを決めた。

トランプ大統領は5月30日、ABC-TVを傘下に持つアイガー CEO がバーさんの人種差別発言を容認しない一方、ABCがトランプ氏に「不快な発言」をしたことは謝罪していないとツイッターで非難した。

「不快な発言」の内容は不明だが、批判的な報道を指すとみられる。

トランプ氏はツイッターで、アイガー氏が「容認しない」とオバマ氏の元側近に電話で伝えたと指摘した上で、アイガー氏はトランプ氏には謝罪の電話をかけてこないと書き込んだ。

トランプ氏のツイートの意図について、サンダース大統領報道官は30日の記者会見で、バーさんの発言を擁護する人はいないと述べた上で「大統領はメディアの偏 (かたよ) りを指摘したまでだ」と弁護した。

一方、バーさんは30日、ツイッターで人種差別的な書き込みは「午前2時で、睡眠導入剤を飲んだ後だったからだ」 と釈明。

これに対し製薬会社は「人種差別は薬の副作用ではない」 と反発した。


(2018年6月16日号掲載)