微小なマイクロプラスチック、世界の水道水に

微小なマイクロプラスチック、世界の水道水に

食塩、米国ビールも検出、汚染拡大「大きな懸念」

2018年9月3日

世界13か国の水道水のほか欧米やアジア産の食塩、米国産のビールに、地球規模の汚染が問題になっている微小な「マイクロプラスチック」が広く含まれていることを、ミネソタ大などの研究グループが9月2日までに突き止めた。

水道水の検出率は81%と高く、ほとんどは繊維状で繊維製品由来とみられる。

日本の水道水は調査していない。

専門家からは「現状では人間の健康への影響は小さいだろう」との指摘もあるが、研究グループは「日常生活で避けられない水道水の汚染が世界に広がっていることは大きな懸念材料だ」と警告している。

米国や英国、キューバ、インドなど14か国で集めた水道水159サンプルを分析したところ、イタリアを除く13か国でマイクロプラスチックが見つかった。

米国のサンプルからは最多となる1リットル中約60個を検出。

インドやレバノンも多かった。

形状は98%が繊維状で平均の長さは0.96ミリ。

0.10ミリのものもあり、フィルターで完全に除去するのは難しいとみられる。

欧州、アジア、米国などの産地表示がある市販の食塩12種と、米国で醸造されたビール12種の全てからもマイクロプラスチックを検出。

米国のボトル入りの水3サンプルにも含まれていた。

米国人の標準的な消費量に基づくと、水道水と食塩、ビールから年間5,800個のマイクロプラスチックを摂取する計算になる。

水道水由来が全体の88%を占めた。

グループのマリー・コスース博士は「人が口にするもののマイクロプラスチック汚染が深刻化している。

プラスチックに含まれたり吸着したりした有害な化学物質が人体に与える影響などを詳しく調べる必要がある」 とし、使い捨てプラスチック製品の削減が重要だと指摘した。

マイクロプラスチックはプラスチックごみなどが壊れてできる直径5ミリ以下のもので、海洋汚染が問題になっている。


(2018年9月16日号掲載)