米、9/24に対中関税第3弾、閣僚級協議も不確実に

米、9/24に対中関税第3弾、閣僚級協議も不確実に

「貿易戦争」泥沼化、個人消費に悪影響も

2018年9月19日

トランプ大統領は9月17日、年2000億ドル (約22兆円) 相当の中国からの輸入品に追加関税を課す制裁第3弾を24日に発動すると発表した。

これに対し中国商務省は18日、報道官談話を発表し「両国間協議に新たな不確実性が生じた」と強調。

9月中に再開予定の閣僚級協議が中止となる可能性が出てきた。

「同時に反撃を加えざるを得ない」と報復関税を発動する方針も表明。

米中の「貿易戦争」は泥沼化しそうだ。

減速傾向にある中国経済の先行きに一段と不透明さが増すだけではなく、米国内も製品価格上昇によって国内総生産 (GDP) の約7割を占める個人消費が冷え込みかねない。

日本を含めた世界経済にも悪影響を及ぼすのは必至だ。

米国の第3弾追加関税の対象は5,745品目。

税率は当初10%とするが、来年は25%に引き上げる。

中国が報復関税を課した場合、トランプ氏は第4弾として新たに残る全ての輸入品に追加関税を課すことを検討する方針も表明した。

これまでの制裁に比べ、対象は服飾品や食料品など生活に密接に関わる品目が多く、米企業や消費者への悪影響も懸念される。

中国に進出した日系企業の対米輸出などにも打撃となりそうだ。

一方、中国は米国の制裁拡大に備え、部品の輸出制限や関税の税率引き上げといった新たな報復手段も検討しているとみられる。

中国の劉鶴 (リウ・ホー) 副首相らはムニューシン米財務長官らと閣僚級協議を開く予定だったが、米側が協議前に制裁発動を決定したことで、中国側は対応の見直しを迫られている。

トランプ政権は、中国が米先端技術の移転強要といった慣行を改めない姿勢を問題視し、知的財産権侵害を理由に既に2回にわたって計500億ドル相当に25%の追加関税を課している。

今回の分も含めた一連の措置は、一方的な制裁を認めた米通商法301条に基づく。

第3弾まで合わせると追加関税の対象額は2500億ドル (約28兆円) に上り、中国からのモノの輸入額のほぼ半分となる。


(2018年10月1日号掲載)