ゲノム編集特許は応用者側

ゲノム編集特許は応用者側

米連邦高裁が判断

2018年9月13日

遺伝情報を持つDNAを自在に改変できる「ゲノム編集」技術の特許権争いで、米連邦高裁は9月11日までに、基本的な仕組みを開発した大学教授らの主張を退け、人の細胞への応用に成功したブロード研究所の研究者らに特許権を認めた。

ゲノム編集技術は、ノーベル賞の対象として有力視されている。

特許権が争われた手法は「クリスパー・キャス9」。

カリフォルニア大バークリー校のジェニファー・ダウドナ教授らのグループが2012年に基本的な技術を開発したと発表。

一方、ブロード研究所のフェン・チャン博士らはダウドナ教授らの仕組みを改良して人の細胞への応用に成功。

手軽で精度が高く、農産物の品種改良や病気の治療の研究で急速に広まっている。

巨額の利益を生む特許権をめぐる両者の争いとなり、米特許商標庁は昨年2月、チャン博士らに特許権を認めた。

この決定を不服としてダウドナ教授側が上訴したが、米連邦高裁は10日付の決定で 「十分な証拠に基づいて決定を出した」 として、特許商標庁の判断を支持した。

ダウドナ教授側は、さらに法的な対応を検討するとしているが、チャン博士らの特許権が連続して認められたことなどから、事実上の決着との見方が強まっている。


(2018年10月1日号掲載)