トランプ氏、父から巨額借金、両親による脱税疑惑も

トランプ氏、父から巨額借金、両親による脱税疑惑も

自力で財を成した「不動産王」は虚像か

2018年10月4日

© alisafarov / shutterstock.com

トランプ大統領の巨額脱税関与疑惑に関連し、ニューヨーク・タイムズ紙 (電子版) は10月2日、トランプ氏が不動産業を営んでいた父から、総額で少なくとも6070万ドル (約69億円) の借金を重ね、大半を返済していなかったと報じた。

現在の価値では1億4000万ドル (約160億円) に相当するという。

報道が事実であれば、自力で財を成し「不動産王」になったとするトランプ氏の主張が虚偽だったことになり、11月の中間選挙を前に野党民主党にとって攻撃材料となりそうだ。

サンダース大統領報道官は「トランプ氏の家族に対する誤解を招く攻撃だ」と報道を全面的に否定した。

また、ニューヨーク・タイムズ紙 (電子版) は、トランプ氏が両親からの相続として少なくとも4億1300万ドル (約470億円) を不適切な方法で受け取り、その大半が両親による脱税の疑いがあると報じた。

トランプ氏の未公開の財務記録を分析した結果としている。

トランプ氏の弁護士は報道が「100パーセント間違っている」と否定。

事実であっても、両親の脱税を手助けしたとされるトランプ氏の刑事責任は問われないとみられる。

脱税関与疑惑の報道を受け、ニューヨーク州の税務当局は2日、疑惑の調査を進める方針を明らかにした。

トランプ氏は大統領就任時に、慣行に反して納税申告書の開示を拒否しており、国民の不信感の高まりは避けられそうにない。

トランプ氏はこれまで父フレッド氏 (1999年に死去) から100万ドルを借りて家業を継ぎ、富豪になったと主張してきた。

だが、同紙の報道によると、フレッド氏からの資産贈与でトランプ氏の年収は3歳の時点で現在の価値で20万ドル、学生時代には100万ドルに達していた。

同紙は、フレッド氏が1980~90年代に巨額の負債を抱えたトランプ氏を経済的に救済するための仕組みを作っていたと伝えた。


(2018年10月16日号掲載)