メキシコ製車の欧州輸出増

メキシコ製車の欧州輸出増

米保護主義で各社戦略転換

2018年11月25日


2017年のメキシコから欧州連合 (EU) への自動車輸出台数が2016年比で約7割増加したことが分かった。

メーカー各社は安い労働力と米国市場への輸出関税がゼロとなる北米自由貿易協定 (NAFTA) の活用を目的にメキシコに相次いで進出したが、トランプ政権が保護主義的な政策を打ち出していることを背景に、戦略の転換を余儀なくされている。

デロイト トーマツ コンサルティング (東京) によると、メキシコからEUへの輸出台数は2016年は137,000台だったが、2017年は231,000台に急増した。

トランプ大統領は2017年の就任直後からNAFTA再交渉を最優先課題に位置づけ、高関税の導入も辞さない構えを示してきた。

同社の羽生田慶介執行役員は「通商動向を先取りした動きが既に出始めている」と分析している。

NAFTA改定は今年9月末に妥結したが、最低4割の部品を時給16ドル (約1,800円) 以上の賃金の労働者が製造しなければならないとのルールが盛り込まれた。

中国製などの部品をメキシコで組み立てて完成車にし、米国に輸出するビジネスモデルは難しくなる公算が大きい。

既存工場の活用に向けた輸出先の見直しが、今後本格化しそうだ。


(2018年12月16日号掲載)