Friday, 29 March 2024

SD市最低賃金引き上げ案

SD市最低賃金引き上げ案の行方は?

民主優勢の市議会、市長の拒否権を無効に

2014年8月19日


wage vetoedSD市の最低賃金を段階的に引き上げ、2017年には11.50ドルに定める市議会案に対し、フォルコナー市長は8月8日に拒否権を行使してこれを却下したが、6対3と民主党優位の市議会は8月18日、3分の2以上の賛成を必要とする規定を満たし、市長の決定を無効にした。

民主党市議全員が賛成している。

 
同案はトッド・グロリア市議 (民主) が提唱し、修正を経て、CA州現行の8ドルを超えて来年1月に9.75ドル、2016年1月に10.50ドル、2017年1月に11.50ドルと漸増させ、2019年1月以降は物価上昇に連動させるスライド制に移行するというもの。

最低賃金アップは市民の購買意欲を促進し、地元経済を活性化させるという読みがある一方、物価上昇に拍車をかけ、地元企業が人件費増に直面してサンディエゴから離れていくというマイナス要因も懸念されている。

 
反対派は最低賃金引き上げを阻止するため、住民投票に問う動きを見せている。

9月17日までに34,000人の署名が集まれば、2016年6月に予定されている住民投票で是非が問われる。

 
賛成派も有権者に働きかけるキャンペーンを開始しており、戸別訪問やダイレクトメールに加え、ソーシャルメディアを駆使しながら、最低賃金アップが地元に与える経済効果を説いている。


(2014年9月1日掲載)