7年前に死亡した日本人女性 … ハワイで元夫逮捕
失踪に関連する殺人容疑、サンディエゴの検察当局発表
2014年9月9日
サンディエゴ近郊で島根県雲南市出身の小川文子さん = 当時 (41)= が2007年に遺体で見つかった事件で、サンディエゴ市警は9月4日、夫だった米国人のアンソニー ・シモノー容疑者 (46) をハワイ州ホノルルで逮捕した。
同日、カリフォルニア当局は容疑の内容を公表しなかったが、小川さんの失踪に関連しているとみられた。
サンディエゴの検察当局は翌5日、小川さんを殺害したとする殺人罪でシモノー容疑者を訴追したと発表。
8日にホノルルの裁判所で審理が開かれた。弁護士の話では同容疑者は罪状を認めず、争う意向を示している。
この審理で同容疑者は昨年再婚したことも明らかにした。
シモノー容疑者の身柄はサンディエゴに移送される。
サンディエゴ市警は小川さんが殺害された疑いがあり、同容疑者が事情を知っている可能性があるとみて捜査していた。
ハワイのメディアによると、同容疑者は審理で 「 (カリフォルニア州に) 戻るのが楽しみだ」 などと話したという。
同州の司法当局者がハワイに出向き、移送の日程などを決める。
シモノー容疑者は小川さんが行方不明になった当時から捜索願いを出さず、周囲に小川さんは「ハワイに行った」「日本に帰国した」と矛盾した説明をするなど不審な言動が目立っていた。
市警の事情聴取に対しては「文子を捜し続けていた」などと供述していた。
小川さんは岐阜県の短大を卒業後、1996年にシモノー容疑者と結婚して米国に移住。2007年1月に消息不明となり、両親がサンディエゴ市警に捜索願いを提出。
同月、市警の捜査により、サンディエゴ近郊の砂漠で女性の遺体が見つかったが身元が分からず、2011年6月にDNA鑑定で小川さんと確認された。
シモノー容疑者は2011年5月、ホノルル市内のデパートでバッグを万引したとして逮捕され、同年10月に保護観察処分の有罪判決を受けている。
(2014年10月1日号掲載)