眼鏡型ネット端末、1日18時間使用
グーグルグラス越しに夢を見る依存症
2014年10月22日
インターネット検索最大手グーグルの眼鏡型端末「グーグルグラス」 を1日最長18時間装着し、端末を外して寝ていても、グラス越しに夢を見ている感覚に囚われている男性がいる。
この人物は31歳の米海軍兵士。
軍務をスムーズに遂行する目的から、テスト使用向けに発売されたグーグルグラスの装着が許可され、睡眠と入浴時を除く長時間にわたりモニターを見続ける生活を続けていた。
男性は昨年9月、アルコール依存症を克服するためにポイントロマの海軍施設に収容され、飲酒、喫煙、薬物摂取、パソコンなどの電子機器使用禁止による35日間の矯正プログラム (Substance Abuse Rehab Program = SARP) を受けた。
異変に気付いたのは SARP の最高位研究員アンドリュー・ドーン博士。
問題の男性はグーグルグラスを装着していないにも関わらず、こめかみの周辺を指で叩く動作を繰り返していたという。
無意識に端末を操作している行動だった。
リハビリ開始直後の男性はは集中力に欠け、短期の記憶力が低下していたほか、苛 (いら) 立っている様子も認められた。
ドーン博士はこれらの特徴を総合的に判断し、グーグルグラスによる最初のインターネット依存症 (Internet Addiction Disorder = IAD) との診断を下した。
(2014年11月1日号掲載)