Friday, 19 April 2024

絶滅種コンドルの保護を米墨2国間で

絶滅種コンドルの保護を米墨2国間で

SD動物園主導の繁殖プログラム

2014年11月12日


condor savingカリフォルニアコンドルの絶滅回避に向けて、SD動物園とメキシコシティのチャプルテペク動物園の協力で、米国 — メキシコ2国間による繁殖プログラムが11月に発足した。

チャプルテペク動物園では2007年にSD動物園から送られた2羽のオスが飼育されている。

今回のプログラムは、さらに SD動物園とサンタバーバラ動物園からメス2羽を送ることにより、繁殖の機会を設けようというもの。

SD動物園からは野生動物学者、両国政府からは環境担当行政官もプログラムに参加し、繁殖までの観察と記録を続ける。

次世代コンドルが誕生すれば、バハカリフォルニア州のシエラ・デ・サンペドロ・マルティル国立公園に放鳥される。

カリフォルニアコンドル絶滅回避運動はSD動物園の主導で2002年に開始。

これまでに6羽が自然界へ放鳥されたが、メキシコ国内で飼育が行われるのは今回が初めて。

カリフォルニアコンドルは、翼を広げた状態の全長が約3メートル。

北米大陸の太平洋岸に生息する最大級の鳥だが、宅地開発などが原因で20世紀初頭から個体数が減少し、1982年には23羽まで激減した。

現在、全世界で確認されているコンドル属の総数は425羽と報告されている。




(2014年12月1日号掲載)