息子の死 「クリントン氏に責任」
米領事館襲撃事件、SDの遺族が提訴
2016年8月10日<
リビア東部ベンガジで2012年9月に起きた米領事館襲撃事件で犠牲になった政府関係者の家族が、事件の責任はクリントン前国務長官にあるとして8月9日、同氏をワシントン連邦地裁に訴えた。
米メディアによると、訴えを起こしたのは事件で一人息子を亡くしたサンディエゴ在住のパトリシア・スミスさんら2人。
当時長官のクリントン氏が公務で私用メールを使っていたことから、同氏が重要情報の管理を怠ったことが原因で「犠牲者の所在が実行犯に漏れた」と主張しているという。
クリントン氏側は「遺族の心痛は計り知れないが、過失がなかったことは証明されている」とのコメントを出した。
パトリシアさんは7月にクリーブランドで行われた共和党全米大会に登壇し、息子が最後の会話で「お母さん、僕は死ぬ」と話したことを紹介し、聴衆の涙を誘った。
「なぜ息子が死んだのか、クリントン氏に繰り返し答えを求めてきたが、答えがない」と訴え、「息子の死はクリントン氏のせいだ」と非難していた。
共和党大統領候補のトランプ氏は、民主党大統領候補のクリントン前国務長官の外交、テロ対策が甘いとの批判を展開し、クリントン陣営への攻撃を続けている。
(2016年9月1日号掲載)