米空母の南シナ海航行警戒、中国外務省
カール・ビンソン (CVN-70)、サンディエゴ出港
2017年2月15日
© U.S. Navy Photo |
米海軍が原子力空母カール・ビンソンを中心とする空母打撃群を西太平洋に派遣していることについて、中国外務省の耿爽 (グン・シュアン) 副報道局長は、2月15日の記者会見で「いかなる国であれ、航行の自由を理由に、中国の主権と安全上の利益を損なうことに断固反対する」と述べ、同空母が南シナ海で「航行の自由」作戦を実施することに警戒感を示した。
耿氏は「中国と東南アジア諸国連合 (ASEAN) 諸国の努力で、南シナ海情勢は現在安定している」と強調。
米国に対し「地域の国々による南シナ海の平和と安定へ向けた努力を尊重するべきだ」と主張した。
原子力空母カール・ビンソン (USS Carl Vinson, CVN-70) は1月上旬にサンディエゴを出港。
同空母は世界で初めて量産された原子力空母のクラスで、最大級の軍艦として知られるニミッツ級航空母艦の3番艦。
艦名は、第二次世界大戦前後に海軍力増強に努めたジョージア州選出のカール・ビンソン下院議員 (1883-1981) に因んで付けられた。
生存中の人名を付けた最初の空母。
(2017年3月1日号掲載)