バルボアパーク改造プロジェクト発進、完成予定2019年末

バルボアパーク改造プロジェクト発進、完成予定2019年末

カブリロ橋バイパス、797台収容の立体駐車場など、今年9月着工

2017年6月20日

バルボアパークの大型改造計画が今年9月に着工する。

このプロジェクトは2010年、クアルコム元会長アーウィン・ジェイコブズ氏が提唱したもの。

バルボアパーク中心部に歩行者優先の空間を拡張し、家族連れなどがより寛げるビジターフレンドリーな環境整備が主眼となっている。

パナマ運河開通を祝してバルボアパークで1915~16年に開催された「パナマーカリフォルニア博覧会」 (パナマ運河開通記念エキスポ) から100周年を迎えた2015年の記念行事に照準を当てた計画であり、2012年にサンディエゴ市議会で承認された。

プロジェクトの骨子は次の通り。


◆バルボアパークの心臓部に当たるカリフォルニア・プラザ/パナマ・プラザ ~ スプレッケルズ・オルガンパビリオン周辺の空間から車両を一掃し、パナマ博覧会当時のように歩行者専用の広場を作り上げ、公園中心部の駐車スペースを撤去する代わりに、オルガンパビリオンの裏地に797台収容の3階建の立体駐車場を建設。

立体駐車場は1日$8 (平日)/$12 (週末) と時間制による料金を徴収。

130台分はバレーパーキング (係員による駐車サービス) に使用される (1か月$160) など、バルボアパークで初の有料駐車場が誕生する。

◆バルボアパークの西側入口カブリロ・ブリッジのバイパス (迂回橋) として、センテニアル・ブリッジ (バナマ博覧会100周年の記念橋/405フィート=123メートル) を建設する —— というもの。

バルボアパークの人気観光スポット、サンディエゴ動物園はオールドグローブ劇場の北東地点に600台収容の駐車場を新設しており、上記計画が実現されれば、公園中心部の交通渋滞の緩和のみならず、公共エリア拡張による展示スペース増加などの利点も指摘されている。

バルボアパーク改造総工費は7900 万ドル (約87億円)。

サンディエゴ市は新設駐車場の利用料金などから4900万ドル (約54億円) を負担するが、駐車料の収益が予想を下回った場合は市の一般財源を投入する。

ジェイコブズ氏主宰の財団と関連団体は、新駐車場の建設開始から1年以内に3000万ドル (約33億円) の資金調達を確保するとしている。

サンディエゴの有力な環境遺産保護団体「SOHO」 (Save Our Heritage Organization) はバルボアパークの改造計画に異議を唱え、5年前に景観阻害を主たる理由に市を提訴した。

サンディエゴ郡下級裁では勝訴したものの、控訴裁で逆転敗訴となり、さらにカリフォルニア州最高裁が抗告棄却したことで、同プロジェクトにゴーサインが出された。

だが、SOHOは景観阻害の主張に加えて、新設駐車場の有料化にも反対しており、今後も法廷闘争を継続する構えを見せている。


(2017年7月1日号掲載)