クアルコム買収提案額1460億ドルに
ブロードコム引き上げ、株主に好条件
2018年2月6日
米半導体大手ブロードコム (本社 : サンノゼ) は2月5日、同業のクアルコム (本社:サンディエゴ) に対する買収提案額を引き上げると発表した。
英紙フィナンシャル・タイムズ (電子版) によると、買収額は負債を含め総額1,460億ドル (約16兆円) に上る。
クアルコムの株主に好条件を提示し、提案に応じるよう促す狙いがあるとみられる。
1株当たり70ドル (約7,600円) から82ドル (約9,000円) に増やす。
ブロードコムは昨年11月、負債を含め1,300億ドル (約14兆3千億円) でクアルコムの買収を提案したが、クアルコム経営陣は「著しく過小評価している」との声明を出し、拒否していた。
両社が経営統合すれば、半導体では米インテル、韓国のサムスン電子に次ぐ世界3位の売り上げ規模となり、携帯電話部品で大きなシェアを握ることになる。
ブロードコムは買収に巨額資金の調達が必要となるが、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチやシティグループといった大手金融機関からの資金調達に自信を示している。
半面、両社が買収で合意しても規制当局の審査が課題となりそう。
(2018年2月16日号掲載)