16 歳少女が温暖化対策主張、CA 州各地で大規模デモ
SD でも十代を中心に抗議集会、トランプ氏非難の声も
2019年9月25日
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私たちを失望させる選択をすれば、決して許さない」と演説した。
会場に姿を 現したトランプ大統領を凝視する一幕もあった。
パリ協定からの離脱を表明するなど地球温暖化対策には後ろ向きなトランプ氏が登場する と、トゥンベリさんは表情を曇らせ、口を一文字に。トランプ氏は彼女の前を素通りした。
トラ ンプ氏は「明るく素晴らしい未来を楽しみにしているとても幸せな少女らしい」とツイートした。
トゥンベリさんは授業をボイコットして温暖化阻止を求める若者たちによる世界的運動の火 付け役。
拍手で紹介されると「完全に間違っている。私はここに立っているべきではない。学校に戻っているべきだ」と述べ、顔をしかめた。
2018年夏、授業をボイコットし、議会前で座り込みを始めた。演説では、大人の無関心や 無策について「あなたたちは空っぽの言葉で、私の夢と子供時代を奪い去った」と語気を強めた。
「私たちは絶滅に差し掛かっているのに、話しているのは金と永遠の経済成長というおとぎ話 だけ」「若者たちは裏切り行為に気付き始めている」。
声を震わせると、会場は拍手に包まれた。
さらに「10年間で ( 温室効果ガスの) 排出量を半減するという考え方では、( 気温上昇を) 1.5℃に抑えられる可能性は50%しかない」「現状の排出レベルでは、残された二酸化炭素 (CO2)排出許容量に8年半もたたずに達してしまう」と具体的なデータを挙げて行動を迫った。
トゥンベリさんの主張を受け、トランプ政権と環境規制などで対立するカリフォルニア州各 地で地球温暖化対策を訴えるデモが行われ、大勢の若者らが迅速な対策の必要性を求めた。
温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から離脱を表明し、環境規制緩和を進めるトランプ大 統領を非難するプラカードを掲げる人も多かった。
ロサンゼルスでは高校生や大学生ら数千人が中心部の市庁舎前で「今こそ気候変動対策を」 「私たちの声を聞け」などと叫んだ。
ガーセッティ市長は「トランプ氏は地球を破壊しようとしている」と非難。
サンフランシスコの抗議デモに参加したジュリアナさん (16) は「今、行動を 起こさないと間に合わない。なぜ大人は分からないの。グレタは私たちのヒーローよ」 と訴えた。
サンディエゴでもダウンタウンで十代を中心に抗議集会が行われ、ラホヤ在住のマレアさん(14) は「環境問題に無関心な大人たちにはうんざり」と嘆いた。
参加者は「温暖化容認は 政策じゃない」「子供たちは健康に生きる権利がある」「地球に代わる惑星はない」と書かれた プラカードを持ち、声高にメッセージを送っていた。
(2019年10月16日号掲載)