Friday, 29 March 2024

SDで細菌性赤痢が流行 333例、ホームレス経験者

2021年11月13日

サンディエゴ郡保健福祉課は11月12日、郡内で確認された細菌性赤痢 (シゲラ症) の流行 (アウトブレイク) について報告を行った。

郡当局の継続的な調査によると、報告された症例は333件で、最初の発症日は2021年8月16日から11月8日の間と推定されている。

症例はすべてホームレス経験者で、大部分はSD市中心部の複数の場所で発生している。

11月12日時点で発生源は特定されていない。


郡当局はポータブルおよび常設の公衆トイレの清掃を強化し、感染地区の歩道清掃の頻度を週2回から7日に変更する措置を取った。

また、ホームレス支援チームがシェルターの情報を提供し、ホームレス経験者を対象に衛生キットを毎週1,000個配布する。


赤痢は通常、表面汚染、食品、水、または人から人への感染によって広がる伝染病。

発症リスクが高いのは幼児 (特に保育園児)、ホームレス経験者衛生状態が劣化した場所を訪れた旅行者男性同士の性交渉者など。


2020年はSD郡内で計240件のシゲラ症が報告されている。

1995年以来の最高記録となった2019年は426件が報告された。


シゲラ症の典型的な症状は、下痢 (時には血性)、発熱胃けいれんなど。

多くは抗生物質の投与だけで、治療を受けなくても完全に回復するが、免疫力が低下していると生命を脅かす病気を発症することがある。

赤痢に似た症状がある時は医療機関を受診すべきで、診断のために便検査を指示されることも。

赤痢菌の感染を防ぐには、頻繁に手を洗い、下痢症状の期間に料理を作ることを控える。


(2021年12月1日号掲載)