Wednesday, 17 April 2024

サル痘、WHOが緊急委員会招集 欧米で感染拡大、SD郡の症例3件

2022年6月17日

世界保健機関 (WHO) のテドロス事務局長は6月14日、欧米を中心に感染が拡大している動物由来のウイルス感染症「サル痘」をめぐり、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に相当するかどうかを検証するため、緊急委員会を23日に招集すると発表した。

緊急委は各国の専門家で構成され、国際保健規則に基づいて事務局長が招集。

新型コロナウイルス感染症をめぐっては緊急委の提言で、テドロス氏が2020年1月30日に緊急事態宣言を出した。

テドロス氏は「サル痘の世界的な感染拡大は明らかに異常で懸念される」と、招集理由を説明した。


サル痘は1958年にデンマークで実験動物のサルから発見されたため、この名称が付けられている。

自然界の宿主はアフリカに生息する齧歯 (げっし) 類とみられているが、確証が得られていないため、テドロス氏はサル痘の名称変更も検討していると述べた。


サル痘は、これまで継続的に発生していたアフリカ中西部諸国以外で、5月以降に感染確認が相次いでいる

6月8日時点で、欧米など28か国で1,285人が感染しているが (16日時点の全米統計は21州で100人超)、死者は確認されていない。

テドロス氏は14日の記者会見で、従来流行していたアフリカ以外の32か国で1,600人以上の感染が確認されたと語った。


サンディエゴ郡保健福祉課の発表によると、6月17日現在、郡内の推定患者数は3人

全員に最近の海外渡航歴がある。

これらの患者に症状は出ているものの、隔離後の経過は良好で入院はしていない。

全症例は米国疾病対策予防センター (CDC) の確認を必要としている。



(2022年7月1日号掲載)