Thursday, 25 April 2024

強襲揚陸艦放火で水兵訴追 SD海軍基地の事件、動機不明

2021年7月31日

サンディエゴに停泊中の海軍の強襲揚陸艦ボノム・リシャールで昨年7月に起きた火災に関し、米海軍は7月29日、放火などの疑いで乗組員だった水兵を訴追した。

海軍第3艦隊 (サンディエゴ) が発表した。

同艦は損傷が激しく、改修費用に最大32億ドル (約3,500億円) を要し、修復に長期間かかる見通しから退役となり、解体されたという。
 

海軍が内部放火で主要艦船を失う異例の事態だった可能性が高まった。

米メディアによると、水兵が1等兵であること以外は、名前や動機を含めた具体的な容疑内容は明らかにされていない。
 

同艦は海軍基地で定期整備中の昨年7月12日に爆発を伴う火災が発生、数日間続いた。

段ボールなど維持管理用品が置かれていた下部の船倉エリアで出火したとされ、乗っていた約160人のうち60人以上が負傷した。
 

2012~18年には米海軍佐世保基地 (長崎県佐世保市) に配備された。

沖縄を拠点とする海兵隊の輸送機オスプレイや即応部隊、第31海兵遠征部隊 (31MEU) の輸送などを行っていた。

ボノム・リシャールは映画『バトルシップ』 (“Battleship”/ 2012年) などにも登場したことがある。
 

第3艦隊は刑事事件として捜査した結果、放火と疑う「十分な証拠」があったとしている。

*写真はサンディエゴ海軍基地に停泊中の強襲揚陸艦「ボノム・リシャール」 (2018年9月)


Picture:© OLEG PLESHKOV / shutterstock.com


(2021年8月16号掲載)