別型の欠陥エアバッグをリコール
米国でタカタ製270万個を追加
2017年7月12日
米道路交通安全局 (NHTSA) は7月11日、タカタ製エアバッグの欠陥問題で、計270万個をリコール (無料の回収・修理) 対象に追加すると発表した。
日産自動車、マツダ、フォード・モーターの車に搭載されており、タカタによると、対象は従来と異なるタイプのエアバッグだという。
タカタ製エアバッグのリコール対象はこれまで、作動時に異常破裂する欠陥を防ぐ乾燥剤を用いていない製品だけだった。
今回のリコールでは乾燥剤として硫酸カルシウムを用いた製品を対象としている。
タカタは「他の製品では乾燥剤として硫酸カルシウムを使っておらず、これ以上リコール対象が拡大することはない」 (広報) との見方を示している。
リコール対象は運転席に搭載された2005~12年製のエアバッグ。
公道で破裂した例は確認されていないが、長期間にわたり高い湿度にさらされると、破裂する恐れがあるという。
タカタ製エアバッグの欠陥問題をめぐって、米国では関連事故により少なくとも11人が死亡し、約180人が負傷した。
自動車メーカー19社による約4200万台に搭載された計約7000万個のエアバッグのリコール計画を進めている。
しかし、修理を完了した割合は5月下旬までに4割弱に留まっている。
(2017年8月1日号掲載)