Friday, 29 March 2024

移民半減への規制強化法案まとまる

移民半減への規制強化法案まとまる

永住権審査も英語力、教育水準、職能重視

2017年8月2日

トランプ大統領と共和党のコットン、パーデュー両上院議員は8月2日、移民の入国規制を強化する法案がまとまったとホワイトハウスで発表した。

米国に流入する移民を10年間で半減させ、米国民の雇用を確保する狙い。

「米国第一」を掲げるトランプ氏は犯罪対策のためとして不法移民の取り締まりを強化してきたが、合法的に入国する移民も規制する方針を打ち出し、反移民の姿勢を鮮明にした。

法案が成立すれば、歴史的に多くの移民を受け入れてきた米社会は大きな転換を迫られる。

野党民主党や移民支援団体が法案に反発しているほか、経済専門家からは人口減少が景気を悪化させるとの懸念も出ており、議会審議は難航しそうだ。

米国は現在、毎年約100万人の移民を受け入れているが、ホワイトハウスは移民の大半が職業上の技術を持たないか低い人たちで、米人労働者の雇用を奪っていると主張。

法案に基づく新移民制度では、高学歴や職業能力を持つ移民は受け入れる一方、職能の低い人たちや親族関係を理由とした移民の入国を規制する。

また、米国永住権 (グリーンカード) の審査も英語力や教育レベル、職業技術に基づいて行う。


(2017年8月16日号掲載)