移民止めなければ国境閉鎖
トランプ氏、メキシコ脅す
2019年3月31日
トランプ大統領は3月29日、メキシコに対し、中米諸国から米国に流入する移民をすぐに止めなければ国境を閉鎖すると脅す発言を繰り返した。
閉鎖となれば両国経済にも影響するため実際に行われるかは不明。
国境の壁建設の必要性を訴え、自ら出した「国家非常事態宣言」 の正当性を訴える狙いもありそうだ。
メキシコのロペスオブラドール大統領は「米国と争う気はない」と述べ、移民問題でのトランプ政権との協力姿勢を強調。
エブラルド外相もツイッターで「脅しでは動かない。両国は偉大な隣国同士だ」と冷静な対応を求めた。
トランプ氏はこれまでも国境閉鎖の可能性に言及してきたが、期限を示したのは初めて。
同氏は29日、フロリダ州で記者団に「来週の国境閉鎖は十分あり得る。私は構わない」と述べた。
一方、中米ホンジュラスでは新たな移民集団が集まり、近く北上を始めると伝えられている。
メキシコのサンチェスコルデロ内相も「2万人に上るとの情報がある」と発言。
メキシコ南部では、他の移民集団が米国に向かっており、米国境地帯で再び混乱が起きる可能性もある。
(2019年4月16日号掲載)