アメリカで販売される生命保険(2018.8.16)

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ishiwada new face石和田 貴光

保険エージェント

兵庫県神戸市出身。大学卒業後、新聞社系出版社にて教育広報部、営業企画部を経て、2001年8月25日に渡米。2005年10月にイシワダ保険エージェンシーを設立。カリフォルニア全域をカバーし、医療保険、生命保険、各種年金プランやペンションプランを専門とする。医療保険最大手のAnthem Blue Cross社より、カリフォルニア州 Top 1%の業績が称えられ、Premier Partnerとなる。趣味はランニング、読書。



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アメリカで販売される生命保険

       

生命保険とは、加入申請を行えば、誰でも加入できるもの…と思われているかも知れません。

しかし、実際のところ、誰でも簡単に加入できるものではありません。

今回は、加入申請を検討される場合に気を付けたい点と、意外に知られていない申請者に向けて保険会社が考慮する事項について触れてみたいと思います。

まず、アメリカで販売される生命保険は、日本で販売されている生命保険よりも、保障額(死亡保障)に対する保険料が割安に設定されています。

また、積立型のプランでは、保険料に適用される利息が高い点が加入する魅力です。 

その理由は、人口が日本よりも多い市場であるため、死亡保障額に対する保険料を安くできるという点が挙げられます。

同時に、保険会社が運用する資金が巨大で、その配当も大きいため、魅力的な利息還元が可能となる背景も考えられます。

 

加入時の審査で考慮される事項

  • 申請者の健康状態が考慮されます。がん、心臓病、糖尿病、肝炎、アルツハイマー、HIVに感染など、これらの病気を患った場合

  • 怪我や病気に関し、手術を伴う治療を受けて、まだ1年以上が経過していない場合

  • 交通違反 (飲酒、危険運転、スピード違反も含む)のチケットを受けた場合  (約5年間は考慮される場合がほとんどです。)

  • Social Security番号、ITIN(Individual Taxpayer Identification Number)の無い場合(要永住権、市民権、労働ビザなど、合法的に滞在している証明が求められます。)

  • 犯罪歴、テロ活動など、反社会的活動を行った履歴も考慮されます。該当される場合、加入申請は困難となります。
  • 軽度の糖尿病や、完治して数年以上が経過し、現在の健康状況に大きな支障が無い場合は、加入審査を通過できる可能性が十分あります。  
  • その他、パイロットの方や、危険を伴う職業(マジシャン、プロスポーツ選手など)の方は、加入自体は可能でも、保険料が高くなる場合があります。  

 

ついつい後回しになりがちな生命保険ですが、突然の事故に遭ったり、手術や、大きな病気を患った場合、健康な時よりも、生命保険の加入申請は困難となります。 

人には寿命があるだけに、終わりの時期に備える価値が芽生えるのだと思います。 

大切な方へ「死亡保障金」を残すためや、「老後に向けた資金作り」など、それぞれの目的は異なれども、計画的かつ、なるべく早い時期に加入をご検討なさって下さい。

(2018年8月16日号掲載)