旧家を解体した24年前に家系図が出てきた。先祖は奥州藤原氏に仕えた武士だった。この家系図を霊能力のある高僧 (?) に見せてから、我が家に妄想の嵐が吹き荒れる。私は幼少の頃から閃光 (フラッシュライト) と濃赤色が苦手で、恐怖さえ感じていた。霊能者に言わせると、光は刃 (やいば) の照り返しで、赤を忌避するのは、血に関連した過去世の記憶が無意識下に潜んでいるらしい (斬殺されたとでも?)。さらに “霊告” として、当家の「徳」と「業」が示された。(長い話を短くすると) 先祖が仕えた藤原秀衡は義経を平泉に匿 (かくま) っていたが、子の泰衡は頼朝の圧力に屈して追討に及び、義経は焔 (ほむら) の中で命を絶つ。(問題はここからだ) 先祖は泰衡の鎌倉への屈従ぶりを嘆き、前主への義が立たぬと自刃する。(話はさらに展開) この時、女戦士隊を組織した女性がいて、鎌倉に幽閉されて失意の中で生涯を閉じる。その霊が妹に取り憑いて、一族の無念、先祖の憤怒を伝えている ―― とやら (すべて妄想!)。これを聞いた妹は鬱 (うつ) 病手前の状態に陥った。思い返せば、我が家には封建的な家父長制が色濃く残り、自分も抑圧と体罰から逃れたい一心で早くから生家を出た。カルマ説の真偽はともかく、武士の流れを汲む家系など迷惑千万で、ロクなことがなかった。 (SS) | |
▽今年の高校野球大会からタイブレーク制が導入された。延長12回までに決着がつかなかったら、13回から人為的に走者を置き、無死1、2塁でスタートするというもの。選手の疲労や故障を減らすために導入されたとのことだが、一抹の寂しさを感じている。そもそも、投手自らが背負ったわけではないランナーで勝敗が決まってしまうことが起こりうる。それまでの試合の流れが、まったく関係なくなってしまう、サッカーのPK戦みたいだ。これまで数々の名勝負が生まれてきた甲子園の延長戦はもう見られなくなってしまう。先日の済美高のゲームは面白かったけれど、タイブレークを使わなかったらどうなっていただろうかと、勝手に妄想している自分はきっとへそ曲がりな性格なんだろう。▽最近、友人知人が次々とリタイアしている。日本、欧米、東南アジアなど、その引退地はさまざまで、還暦を過ぎた男女の幸せは十人十色。熱海の掛け流しの温泉付きコンドから見る花火大会、自炊よりも外食が常識のバンコクで屋台料理三昧、ワイキキビーチでジョギング、ゴルフ、テニスを楽しむわくわくハワイライフ、クイーン・エリザベスで行く世界一周クルーズ、たまにはボランティアで生きがい就労など、いつか訪れるであろうハッピーリタイアメントを妄想している今日この頃だ。 (NS) | |
何故か自分も分からないけど、小さい時(12歳頃)、自分の未来について妄想 (?予知?) したことがある。4つのポイント (どうして4つなのか?? どうしてはっきり覚えているのか??)。ポイント ①:まずは結婚相手のこと (12歳でまだ子供だったのに??)。外国人、自分より学歴が高く、超スマート、身長は自分より15cm高い、視力がとても良い人。単に自分の弱いところを全部カバーしてもらえるような “条件” にしか思えないけど、びっくりするほど、結婚した相手が全ての条件にフィット! ポイント ②:子供がいない人生 (当時は不思議に思っていたけど、、、、子供好きだから、絶対子供がいる人生になると。。。)。で、本当に子供がいない人生になっている! これも妄想 (?予知?) にフィット! ポイント ③:大金持ちになる。ポイント ④:超有名人になる。もちろん、③と④はまだ無縁だけど、もしかしたらこれも??と期待して、妄想 (?予知?) が現実になる日を待っている (笑)。 (S.C.C.N.) | |
想像、妄想、空想、幻想、夢想、似たような言葉を並べてみたが、今回のトピックは『妄想』。『妄想』という言葉を調べてみると「ありもしないことを想像し、事実だと思い込むこと。精神疾患の症状として見られる。」とある。私は夢見がちな子どもだったので、空想(現実にはありえそうもないことを心に思い描く)、想像 (実際には経験していない事柄などを推し量る)、夢想 (夢のようなことをとりとめもなく思い浮かべる) は得意 (?) だった。でも、想像したことを事実と思い込むことはなかったかな。昔の知り合いで「自分は霊が見える」と言っている人がいた。私はあまり信じていない人なので「今そこの橋のところにいた」とか 「肩に乗っていたから、払っておいたよ」と言われても「へー、そうなんだ〜」と軽く返していた。本人は大真面目に言っていたので、本当に見えていたのかもしれないし、妄想で「オレは霊が見えるんだ」と信じていたのかもしれない。どちらにしろ、怖いかも。。。(YA) | |
我が家の台所は道路に面して窓があり、前を通る車や人が見渡せる。シンクに立つ時、窓から外を眺めることが多いのだが、一時期、 家の前を通る白い車に乗る女性が気になって仕方がなかった。その女性、我が家に差しかかると、スピードをグンと落とし、こちらを覗き込むようにして通り過ぎるのだ。夕刻、私がシンクに立つ時間に、その女性が毎日のように通り過ぎる。そのたび、我が家を詮索するように見るのである。確かに、うちの前庭は手入れが行き届いていなくて美しくない。手入れしようと思いながら、なかなか取りかかれず、それが気になっていた私は、彼女が庭の汚さに呆れ果て、毎回凝視しているに違いないと思うようになってしまった。そんな日が続いたある日、夫とふたりで前庭にいると、ストローラーを押し、犬を散歩させながら、ジョギングする女性がこちらに近づいてきた。その女性、向かいの歩道から我が家に向かって走ってくる。うちの前庭で何かを探しているようだ。その時、夫が、あの人がCC (我が家の居候ネコ) の本当の飼い主だよと教えてくれた。白い車に乗ってうちの前を通る人だと。彼女は家の前を通るたびに、CCが元気にしているかを確認していたらしい。勝手な私の被害妄想が一気に解決し、すっきりした。 (RN) |
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これまた、とてつもなく難しいテーマを頂戴した。私自身、妄想にふけったとか、妄想にとらわれた、という記憶、もしくは自覚があまりない。なので、ちょっと辞書に力を借りようと、ブリタニカ国際大百科事典を紐解けば、「病的な状態から生じた誤った判断。確信的で推理に影響されないこと、内容が現実から遊離していることなどが特徴」とある。この記述で思い当たることがあった。アリゾナに住む知り合いからの連絡で、サンディエゴ在住の元夫と電話もメールも通じないので、様子を見に行ってほしいという依頼が。で、行ってみると、彼の家の床は箪笥やキャビネットからの物で、足の踏み場もないほど溢れかえっている。聞けば、鍵を探していて、私にも鍵探しを手伝ってほしい、と言う。その際には、指紋が付くとFBIに捜索されるので、手袋をして探せ、と。「手袋は持っていない」と言うと、「じゃあ、箸を使って探してほしい」と。まさに病的な状態から生じた、誤った判断そのものだ。彼の過去に何があったか知らないが、そして誇大妄想なのか、それとも被害妄想なのか知らないが、目が座ったような彼の顔に狂気さえ感じた。今、思い出しても怖い話ではある。ああ、こんな妄想話は、モウよソウ!(^_^) (Belle) | |
来月、男友達が横浜からやってくる。その友達はただの友達ではなく、あたいがサンディエゴに引っ越してきて、初めて仲良しになったニッポン人。初めて会ったその日から、その人の居候先に3か月間宿泊させてもらい 笑、寝袋を横に並べて、床で一緒に寝てたなぁ 笑。かれこれXX年前になる 笑。彼は壁画を描く人なんだけど、その人に付いて、壁画を描くのを見てたら、“あれ?・・見たことある”。高校生の時、名古屋から横浜へ一人で遊びに行ったとき、彼の絵を見た記憶が蘇ったのだった。すごくないそれ? 当時、横浜姉妹都市のイベントでサンディエゴの街の中やティファナで絵を描いた。今は壁がなくなっちゃったり、塗り替えられてしまったり、数は少なくなっちゃったけどー、この間、ダウンタウンを散歩してたら、、ばったり彼の絵に出会った! 笑 しかも歩道に! 笑 まだ残ってたんだー! で、それを見た時、ふと何を妄想じゃなくて 笑、回想したかというと、、、あのとき、、3か月間も隣で寝ていながら、、なーんで間違いが起きなかったんだ?! 笑 なーんでこんなべっぴんさんが指一本触れられなかっただ? 不思議でたまらん! 不快だわ! *笑* (りさ子と彩雲と那月と満星が姪) | |
今年の夏、日本に1か月ほど帰国していたのだが、「サマージャンボ宝くじ」を売っていたので、2枚買ってみた。当たらないだろう思っていても、買ってしまうと、当たるかもしれないと期待してしまう。1億円当たったら誰に話そうか、何に使おうかと妄想する。以前、誰から聞いたのか忘れたが、宝くじによく当たる人は、毎日トイレの掃除をしていると聞いたことがある。はっきり言って、全く根拠のないうわさ話である。毎日トイレ掃除をしている人はたくさんいるし、その中で宝くじを買っている人もたくさんいるだろう。私はズボラな性格なので、家に2か所あるトイレは、今日はここ、明日はあっちと、毎日掃除する日としない日がある。しかし、宝くじを買った後は、その「根拠のないうわさ話」を期待して、毎日いつもより念入りにトイレ掃除をしてしまう自分がいる。1億円当たったらまずは家のローンを返済しようなどと、今日もありもしない妄想にふけりながら、トイレをピカピカにした。サマージャンボ・・・買ったはいいが、私は今アメリカ、買い求めた宝くじは実家に置いてきてしまった。がっくり。 (SU) |
(2018年8月16日号に掲載)