September 13, 2025

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変化

 

人生で意識の大変化が起きた瞬間が三度ある。20代前半は細かく日記を付けていた。日記とは第三者が読む可能性を想定した行為であることに気付いて、怖くなった。私は日記帳を買い替え、赤裸々な感情表現をすべて削除し、事実だけを書き残すという大作業に取りかかり、あまつさえ日記自体もやめてしまった。処世術としての欺瞞 (ぎまん) という悪知恵が生まれた瞬間だった。40歳を過ぎた頃、将来を見据えるパノラマビューのアングルが大きく変化した。譬えて言えば、野球場のバックネットから外野席を超えて大空を映し出す「無限大の画像」が、突然、バックスクリーンからホームプレートを包み込む 「凝縮されたフレーム」に切り替わった。“人生の砂時計” が反転し、寿命の折り返しを覚醒させられた瞬間だった?  還暦を迎えて、老化という現実を前に死生観が大逆転した。父方の先祖で80歳まで生きた男は1人だけ。長寿家系じゃない。自分もあと十数年なら、死を念頭に置き、ひたすらQOLを追求すべきじゃないのか? もし、不治の病が発覚しても、むしろQOLの意義と価値が高まり、充実した余生になる。死は恐るるに足らず。そこまで達観を表明していながら、あえなく周章狼狽 (しゅうしょうろうばい)、世を儚 (はかな) む姿を曝け出したらみっともない。晩年も意識の変化が続くのかな? (SS)
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▽「2030年の世界の主役は、インドとアフリカだね。すごい変化がやってくるよ」。先日、商社に勤めている知人が教えてくれた。何でも、世界の人口は2030年には81億人に膨張する見通しで、インド (19億人) は中国を抜いて世界第1位に浮上、アフリカ (17億人) ともども、大規模市場になるらしい。現在、ルワンダには「ドローン空港」と呼ばれる発射基地があって、人命救助のための物資を運んでいる。インフラが整備されていない国だからこそ、蛙 (かえる) 飛びのように、いきなり先端テクノロジーで、ダイナミックに発展するとのことだ。▽「ダイエットの停滞期に入ったら、少しだけ、摂取カロリーを多めにしたほうがいいよ」。LINEで友人からアドバイスが届いた。人間の体や脳は変化を嫌うという性質があるらしい。常に一定に保とうとする 「ホメオスタシス」 というメカニズムがあって、体重を減らさないようにする。この時期に「あぁ・・だめだ」とあきらめて、爆食いしてしまうと、恐怖のリバウンド状態になるらしい。身体に起こる変化を理解して、停滞期を乗り切ることがダイエット成功の秘策とのこと。「趣味がダイエット、特技はリバウンド」の自分に、目から鱗 (うろこ) の助言を授けてくれた友人に感謝している、今日この頃だ。(NS)
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yoko
これまでの人生で、目まぐるしく変化したのが音楽メディアだ。父親はレコードを沢山持っていて、よくレコードプレーヤーで聞いていた。私が小学生の頃はカセットテープがメジャーだった。初めて自分のお小遣いで買ったのも「南野陽子」のアルバムのカセットテープ。ウォークマンを買ってもらってからは、ブランクのカセットテープにレコーダーで好きな音楽を録音し、ミックステープを作って聞いていた。そのうちにCDが登場する。レンタルショップでCDのアルバムを借りるようになり、それをカセットテープに録音していた。高校生になる頃には、聞きたい音楽のアルバムをCDで購入するようになっていた。16歳の時、短期留学でアメリカに来てCDの安さに驚いた覚えがある。1990年代後半には日本でMDが普及していたようだが、アメリカに住んでいたので使うことはなかった。2000年代に入り、iPodなどのMP3プレーヤーが発売されて、ほとんど音楽はデジタルダウンロードするようになった。そして現在は、ストリーミングサービスで好きな音楽を簡単に楽しむことができる。家にいるときはAlexaに一声かけるだけで再生操作が可能。音楽メディアは、これからどう変化していくのだろうと思う。 (YA)
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suzuko-san
戦後77年。人々の生活環境は大きく変わった、変わりまくった。この変化を目の当たりに経験している60代半ばから70代半ばの人たちは、便利に、さらに便利に変化した世の中を肌で感じているに違いない。それまで連綿として釜戸 (かまど) で炊いてきたご飯が、スイッチ・ポンの炊飯器になり、洗濯板を使って洗っていた洗濯物が、洗剤を入れてスイッチを押せば洗濯ができ、すぐに乾燥機も登場。くるくる回る掃除機でお掃除もすいすい、やがて勝手に部屋中を動き回り掃除してくれる新兵器も。家電の進化もさることながら、通信機器の変化のスピードはまさに日進月歩だ。ワープロの登場でも画期的だと思っていたら、海外にでさえ番号を押すだけで文書が送れるファックスにぶっ飛んだ! 25年ほど前に一気に普及したコンピュータの便利さにも目を丸くしていたと思ったら、15年前には携帯電話とパソコンを合体させたiPhoneが登場して世の中をすっかり変えた。カメラ機能も備えたスマホを保持していれば、全員がカメラマン。しばらくすると、全てはバーコードやQRコードで処理・・。今どきスマホが使えないと、社会から放り出される時代にまでなってしまった。 もうこれで十分と思っているのに、まだまだ変化をしていくに違いない。一体どこへ進むのか、この世は?  (Belle)
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jinnno-san
友人のニッポン男児、H部長は、、英語がチョッピリ、いや、だいぶ、分からないみたい 笑。中学1年生の英語グラマー授業の、1学期の中間試験のずっとずーーっと前あたりから、時間が止まっているかのように、、笑。わたしだって、中学英語なんて覚えてないけどね。でも、格段に違うのよ、レベルが! 笑 (ゴメン!)。例えばbe動詞とか。I am doや、 I doesとは言わないし、、 笑。あのー、バカにしてるんじゃなくて、本当に、笑えるんだってば! 道にある看板を訳してみてと振ると、自信満々で、自己流の解釈を堂々と披露する 笑。思い込みが激しいので、読み違えも多い。お肉屋さんの値札を見て 「あ!黒豚を売っている!」 と言うので、えっ、どれどれ? と確かめると “Back Ribs” (彼にとってはBlack 笑)。ここ数年、機会があれば、教えてあげてきたわたし。先日、英語で開催のセミナーに一緒に行ったとき、意外にも内容を理解していたので、ビックリ。この変化、やっぱ、指導してきた甲斐があったわ、と思っていたら、、その後、レストランに入って、メニューを見て “Beer Large” と思ったらしく、疲れた体を癒すべく、自分では勢いよくビール大瓶を頼んだつもりのH部長。メニューに書いてあったのは “Beer Lager” (変化なし!! 笑)。(りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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「あー疲れた・・」。朝起きて一言目に、この言葉を発することがほぼ毎日になってきた。どうも、 体の疲れが取れない。そして午後3時頃になると、すごく眠くなるのだ。どうしたことだろう。30代前半くらいまでは、多少徹夜や睡眠不足の日々が続いても、なんとかやっていたけれど、40を超えた頃からだろうか、1日でも徹夜したり、2〜3時間しか眠れなかったりすると、1週間くらいパワーが回復しない感じがするのだ。そう、「体力の低下」を最近すごく感じてしまう。年齢のせいなのか、それとも体のどこかが悪いのだろうか? だんだん健康に自信がなくなってきたこともあり、あまり良いことが考えられなくなってしまった。体力の低下を実感するにつれ、趣味のテニスにも影響してきたようで、シングルスのゲームで1セットは勝っても2セット目を落としてしまい、3セット目にタイブレークで負ける、ということが3試合連続で起こっている。初めは、集中力が切れているせいなのかと思ったりもしたが、徐々に、これはスタミナ切れだということに気付いた。この状態をすぐに改善できるとは思えないが、もう少し、自分の体の変化に気をつけて、現実を直視しながら、体力作りを始めていきたい。(SU)

(2022年5月1日号に掲載)