September 13, 2025

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金持ち/金銭感覚

 

余計な買物はしない。生活必需品だけでOK。私は物欲の乏しい人間。そう思っていた。物欲欠落者の心理には、① 欲しいものは全て獲得済み、② 物質よりも精神性重視、③ 自己評価が低い、 ④ 無気力で他の欲求も低い、⑤ 絶対的な価値観がある ―― のいずれか、あるいは複数の要素が働いているらしい。自分は ② に近いかもしれないが、どうかな? 他の4項目は当てはまらない。ある夜、こんな夢を見た ―― Lotteryで巨額の泡銭 (あぶくぜに) を手にし、処し方に悩んでいる自分がいる。夢の中の私が取った行動は、古いパビリオンを買い取り、自分の名を冠した記念館として意気揚々と市民団体に寄付するというもの! 世間から売名行為との非難の矢面 (やおもて) に立たされ、自分の心根に宿る虚栄心の醜さにいたたまれず、仏門を叩いて「残金を全て寄進するので魂を救ってください」と高僧に懇願する。高僧 (夢によく出てくる) が言うには 「金の力で世人の尊敬、心の安泰など得られぬ。金の本質は “水” のごとし。水を掴 (つか) もうとするのは愚行なり。水の清々 (すがすが) しさを感じることで幸福になれる。お前は金で名誉を買い、その充足感を “豊かさ” と錯覚しているのだ」 もしかしたら、私の深層心理には鼻持ちならないスノビッシュな金銭感覚が巣食っていて、実は、悲惨な金の使い方をする人間なのかもしれない。(SS)
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▽「不動産物件を8軒もお持ちなんですね」「違うわよ!100軒よ!」。50年以上も前にサンディエゴに移住して、財を成した知人との会話。「はっけん」で驚いていたら、「ひゃっけん」と聞き、絶句した。世の中には、桁違いのお金持ちがいる。▽モノの本によると、お金に対する考え方は、両親の影響で決まるらしい。その金銭観はマネースクリプトと呼ばれ、「金銭忌避 (きひ) =お金は悪」「金銭崇拝=お金は神」「金銭地位=金持ちは偉い」「金銭警戒=お金は貯めるもの」の4つに分けられる。「どの傾向が強いか」は人によって異なり、スクリプトが歪んでいると、お金で不幸になってしまうらしい。診断テストはhttps://bit.ly/3N4Zf5k。▽自分は「金銭忌避」が高かった。実家は商売をしていたが、なぜか父は「赤旗」(政党機関紙) を購読。家でも学校でも、お金の話はタブー視されていたし、大人から「投資はギャンブル」と教えられた。▽フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ、投資の神様ウォーレン・バフェット、マイクロソフトのビル・ゲイツなど、多くのビジネス界の有力者が、財産を自分の子どもに残すべきでないと考えている。その理由は「普通であることや、お金、仕事に対するリスペクトを持たせるため」。金持ちはお金の本当の魔力を知っている。「されど金、たかが金」という逆説も真なり。(NS)
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yoko
子供の頃がちょうど日本のバブル時代だった。父の会社も景気が良く、恵まれた環境で育った。大きな家に何台もの車。親が「お金がない」「節約しないと」と言っているのを聞いたことがなかった。家には、いつも食べきれないほどのおやつや食べ物があった。休日に母と出かけると、外でお昼を食べた後、ケーキ屋さんでデザートを楽しんで、帰りにはパン屋さんでいろいろなパンを買っていた。買い物に付いていくと、欲しいものを何かしら買ってもらえた。家族で海外旅行にも行った。学生の頃、アメリカに短期留学を2回させてもらい、最終的にはサンディエゴへ長期留学させてもらって現在に至る。苦労もなく、幸せで甘々な子供時代を送らせてもらったのだが、自分の子どもに同じようにしてあげられないのが申し訳ない。子どもは小学4年生と2年生。幼くして、すでに「Is it expensive?」とか「I wish we were living in a bigger house.」とか「We don't have a lot of money.」とか言っている。甲斐性なくてごめんよ〜^^; (YA)
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suzuko-san
金持ちと庶民と。どこで線引きをするか知らないが、私の親友には誰が見ても「あの人はお金持ち」の類の女友達Aさんがいる。私の親友といえば、全くの庶民なのだが、Aさんの金銭感覚の不思議さをいつも私に話してくれる。Aさんは、いわゆる話題の提供者なのだ。親友によると、Aさんは某大手薬局のチェーン店のお嬢さん。大学卒業後、外でお金を稼いだ経験なし。芸能人が通う有名校の学長の息子と結婚し、2児を授かった後に離婚したが、結婚時代も夫が稼ぐお金より、彼女が父親から譲り受けた財産を活用したアパート経営の収入がはるかに多かった、というラッキーな人。その彼女の金銭感覚が実に面白い。5割引きだったからと500万円の絨毯をポンと買ったり、家族旅行は常にビジネスクラスで飛行機代の200万円も平気で払うのに、普段は驚くほどの節約ぶり。あちらの豆腐が10円安いからと走ったり、新宿まで乗ると切符代が240円、手前で降りると180円だからと、一駅前で降りて、汗だくで待ち合わせ場所に現れたり。大酒飲みなのに外では高いからとビールも頼まない。旅館の余ったご飯は必ずビニール袋に入れて持ち帰る・・などなど。挙げればキリがない。金持ちと主婦のケチケチ感覚が混在している。この金銭感覚はどこから来るのか、彼女の周りの全員が不思議がっている。 (Belle)
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jinnno-san
わたしは、見かけによらずソーシャルではないので、友達の数は少ないけど、知り合いの多彩さは自慢できる 笑。車に寝泊りしていたおじさんもいれば 笑、入獄経験者、エリート商社マン、ハリウッド女優、有名なお寺のご住職、世界的に著名な手品師に大道芸人。中には、左団扇の友達もいる 笑。その彼のお客さんは超がつくお金持ち 笑 ばかり。相手へのプレゼントを探していて 「何買うの?」と聞いたら、ピカソの絵 (オリジナル) だって! 笑。お店の人に「あなた、本当に買えるの?」って怪しまれたって 笑。お客さんに接待飲食店へ連れてってもらい (彼は、キャバクラ特訓でゲコを克服 笑)、ロマネコンティを5本入れる (1本100万円以上 爆!!)、とか 笑。そりゃあ、飲めるようになるわ 笑。お昼ご飯を食べに、プライベートジェットで北海道に連れていってもらった、とか 笑。そんな友達が、お客さんがらみの事件の証人として、警視庁で取り調べを受けた。友達は警視庁では絶対に『太陽にほえろ』のように、岡持ちから美味しいカツ丼が出てくると期待していた 笑。しかし! 警察は奢 (おご) ってくれない 笑。渋々、売店でパンを買い、寂しく食べた 笑。お金があっても使えなきゃ、意味なーい 笑。だから使えるときに、パーっと使ってるわたしがいるのよ 笑 (→ そう、わたしはお金持ちでなくとも、気前だけは超一流!笑)。 (りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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子供の頃から、必要なものや欲しいものは、ほとんど両親が買いそろえてくれた。それが普通の家庭だと思っていたけれど、実は、割と裕福といえる環境で育ててもらっていたことを成長するにつれて知った。「買うなら、良いものにしなさい」と、いつも、その時代の最新グッズを買い与えてくれた。だから、自分自身が大人になって働きだしてからも、お金を貯めては「どうせ買うなら、良いものを」という感覚でショッピングをしていたが、家庭を持つようになってからは、そうもいかなくなってしまった。私に両親のような稼ぎがあったのなら、それで良かったのかもしれないが、現実はそうではないので、徐々に目指す店が変わり、安いものばかり見てしまうようになってしまった。かつては、わざわざセール品を探しに特定の店へ向かうことに嫌悪感を覚えたが、今では、自分の服などはクリアランス・セールも狙い目。「せめて、子供にだけは良いものを」との親心から、在庫処分では買わないと決めている。あ・・でも夫のT-シャツはいつも$10前後だ。すぐに食べ物をこぼす人だから。なんだか歳を取るにつれて、貧乏臭くなってきているような気がする。30歳前後で金持ちになる予定だったのに・・。(SU)

(2022年4月1日号に掲載)