September 13, 2025

Featured

決断

 

米国生活も35年以上になると、抱腹絶倒の間抜け話、背筋も凍る恐怖体験、異文化ならではのエピソード、アメリカ特有の価値体系など、話のネタはいくらでもある。ワシントン州東部に暮らしていた1985年2月、ボールルームダンス競技に熱中していた私は、州大会への出場権を得て、パートナー (3年後に結婚) を連れてFWYを一路シアトルへ向かった。途中にはカナダ〜米国北西部に延びる難所、カスケード山脈がある。そこは氷河に侵食された急峻な山々が続く、6メートルを超える降雪量No.1の深山幽谷帯 (最高峰は4.392メートルのレーニア山)。競技会が終了した夜半前に雪模様となった。翌日の予定もあり、宿泊せずに日帰りする決断を下したが、真夜中に山脈を走行中、チェーンを準備していない事実に気づいて青ざめた。カーラジオが大雪警報とFWY閉鎖を伝えているが、もう引き返せない。空から綿帽子が重なり合って落ちてくるような、見たこともないドカ雪が降ってくる。視界ゼロ。窓から半身を乗り出し、運転を続けた必死のサバイバル。勢い余って「ROAD CLOSED」の路上サインを突き破り (交通管理局の方々、すみません)、死の淵から帰還した。中古車が故障したら凍死は免れなかったが、奇跡的に持ちこたえた。時として、常軌を逸した無分別な決断は蛮行となる。忘るまじ。(SS)
blue_line932
▽「スティーブ・ジョブズは、決断するエネルギーを無駄遣いしないために、いつも同じ服を着ていたんだって」。友人が教えてくれた。人間は最大、1日に35,000回の決断を下しているそうだ。決断を続けていると脳が疲労する。“決断疲れ” にならないように、自分にとって何が大切なのかを決め、他のことはルーティーン化すると良いらしい。極端に服が少ない自分は、無意識的に省エネモードに入っているような気がする。▽決断に悩んだら「4つのうちどの状況か」を見極めると良いらしい。因果関係も答えも分からない「カオス系」、原因が不明の「複雑系」、専門家の知恵が必要な「面倒系」、原因が明確な「単純系」がそれで、4つの状況を1ステップずつ軽くすることが必須とのこと。「カオス系」を試行錯誤によって「複雑系」にして、学びながら「面倒系」にする。アメリカの国防機関が採用して、成果を出しているらしい。▽モノの本によると、人生最高の決断ができる年齢は35歳とのことだ。130年以上のチェスの対局を調べて明らかになった。でもこれは、あくまで分析能力の場合で、新しいことにチャレンジをするなどして脳を鍛えさえすれば、言語や発想能力はパワーアップするそうだ。65歳過ぎに論文を発表したフロイト、65歳でKFCを創業したカーネル・サンダースなどを見習って、日々学び、成長していきたい。(NS)
blue_line932
自分は総じて優柔不断な人間だと思うのだが、事と場合によっては、決断を下すのが結構はやい。例えば服を買うとき。歳をとったせいもあるのだろうが、自分の好みもある程度決まってきて、色、形、素材 (もちろん値段も) で選別して、とっとと決めてしまう。ウィンドウショッピングは昔から苦手で、 目指すものを買ったら、とっとと他のことをしたい人 (笑)。レストランで料理を注文するときも、パパッと決めることが多い。夫の方が珍しく決断に時間がかかることが多く、オーダーした後に後悔する人に変身する確率も高くて面白い。△例外ももちろんある。先日、友人たちと、某国の料理を出すレストランにランチを食べに行った。その国で育ってきた友人からメニューを一つ一つ説明してもらいながら、どれをオーダーするか本当に迷ってしまった。食べたことのない国の料理を味わうのは楽しい! 次回もマイナーと言われがちな国の料理をトライしようと盛り上がった。△現在、画質の良いビデオを撮れるデジタルカメラを買おうと思っているのだが、どれにするか決断できずにいる。手軽に持ち歩いて撮影したいので、ミラーレスタイプのカメラが良さそうだけど、どの機種が優れているのか。リサーチすればするほど、賛否両論が次々と出てきて迷う〜。(RN)
blue_line932
suzuko-san
人の性格を血液型で占う方法がある。日本人の中で一番多く、約40%を占めるのがA型 (0型30%、B型20%、AB型10%) だ。A型人間の特徴は、我慢強く、義理を大切にする、という美点もあるが、一方で優柔不断という欠点もある。要は、なかなか決断ができないのだ。私はその一番マジョリティに属するA型人間である。我慢強く、義理を大切にする、という性格が当たっているかは疑問の残るところだが、決められない、というのは実に当たっている。ショッピングに行って気に入ったものが見つかっても即決できない。「ほんとに必要?」と自分に問いかける。そういう場合は、一度その場を去って、一晩よ~く考えて、それでも欲しいと思えば再び店に足を運ぶ。そんな時は往往にして売れてしまっている、ってことも多々。はたまた、同じパターンで、色違いの洋服を選択するのも一苦労。どっちにするか、迷いに迷う。そんな思いをしていたある日、誰かが私にアドバイスをしてくれた。「迷った時は2つ買うか、どちらも買わないか 」。目からウロコ。2つ買うと予算がかさむ。 かといって、1つに決められない。あ~めんどくさい、買っちゃえ~、となる。そうやって色違いで買った洋服が何組かあるが、いつも2つ買ってよかったと満足している。皆さ~ん、決断できない時は両方ゲットしましょう!  (Belle)
blue_line932
jinnno-san
ここ2年ほど、つまりコロナ禍以来、床に正座して仕事していることが多く (カウチではなく、その ↓ の床・・笑) 気が付いたら、いつの間にか、、立ったまま、靴下が履けなくなっちゃってた! 笑。他に、何ができなくなったかというと、足の爪がとっても切りづらくなった、背中の痒いところがが掻けなくなった、、。ちょっと待てよ? もしやして、、もしやすると、、と思い、、起立したまま両手をつま先にタッチしようとしてみた。つ・つ・つ・つかない! タッチどころか、膝ほどまでにしか手を伸ばせない! 笑。どーいうこと? おそるおそる、座って足をYの字に広げ、頭と両手を床に向かって曲げてみた。・・曲がらない! どころか1センチほどしか胴体を倒せない! ハードルを下げて、右腕と頭を、右足のつま先に向かって倒してみようとした。体は3センチほど傾くけど、膝の裏が、、き・き・切れるように痛い! 要するに、、、体が非常に硬くなっている!! わたしの自慢は体が柔らかいことだった、だけに、このショックは大きい。これでは人生ダメでしょ。健康にも悪いわ〜と、ここ数か月間、柔軟体操を継続し、元のナイスボディ (柔軟性以外の身体のパーツも 笑) に戻れるよう、決断をしたわたしで〜す。と、今日もコケそうになりながら、立ったまま靴下を履く練習~ 笑。 (りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
blue_line932
物事を決めるのが苦手だ。自分でもかなり優柔不断だと思っている。自分の決めたことに自信が持てないため、すぐに誰かに相談したくなる。何か良い解決法はないかと、「決断」「苦手」などをGoogleで検索してみたら「決断力のない人の特徴と心理」という説明が出てきた。読んでみると、①頼みごとを断ることができない。②自分の考えに自信が持てない。③人の意見に左右されやすい。④全てに関してやることが遅い。⑤日常生活において人に甘えたがる。⑥ 無責任——などが出てきた。 ・・ほほ〜う、良いことはひとつもないし、胸にグサっとやられた感じだ。自分に心当たりのあることばかり。5人兄妹の末っ子で育った私は、何かあると姉たちの誰かに頼ることが多かった。いつでも「きっと誰かがなんとかしてくれる」という依存心がどこかにあった。自分に甘い性格は今でも変わっておらず、何かあると、旦那まかせにしたり、ギリギリまで物事を決められなかったり、ということが多い。子供が成長した今では、小学生の娘にまで「これどう思う〜?」なんて聞いてしまう。しっかり者の長女には、すでに頼りない母親に見えているようで、そんな私を心配そうに見守っている。私の優柔不断な性格は、多分、死ぬまで直らないだろう。(SU)

(2022年6月16日号に掲載)