September 13, 2025

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買い物

 

▽長年使用していた冷蔵庫が故障した。代替品と無償交換してくれる保証書があり、出費せずに新品を得られて喜んでいたが、その「お得感」は時代遅れかも —。IoT (インターネット・オブ・シングズ) の世を迎え、家電製品に搭載したセンサーと通信機能をネットにつなぐことで、日常生活の省力化と利便性が急速に高まっている。将来的には、初めから各家庭に冷蔵庫が無料で配られるという (!)。ミルクやバターが不足すると、センサーが働いて流通業界に情報が送られ、必要品が自動的に届けられる。家電メーカーはマージンを稼ぐ業態へ移行すると予想され、買い物の概念が “製品を買う” から “サービスを買う” へ大きくシフトするらしい。▽人生最後の大きな買い物と言えば、お墓? 家墓があり、墓守 (はかもり) を次世代に継いでいけるなら問題ないが、私のように子供がいないと、先祖の「永代供養」あるいは「墓じまい」の決断を迫られる。それでなくとも、月々の墓地管理費や檀家が負担する菩提寺の修繕費用が遺族の自由度を圧迫する。日本では少子化の現実から、墓じまいビジネスが活況を呈してきた。「葬送」と「処分」の境界線を明確にし、先祖の威厳が失われない賢明な選択をしたい。ここでも買い物の概念が “墓石を買う” から “墓じまいのサービスを買う” へ大転換している。(SS)
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▽昔から買い物が苦手だ。服も靴も必要に迫られて「買わなきゃ」となるまでモールに出かけない。試着も疲れるし、たくさんの品物を見ているだけで目眩 (めまい) がしてくる。そういえば、母親もそんなタイプの人だった。せっかく、サンディエゴのアウトレットに連れていったのに「広くてすごい」と感心するばかりで、何も買わずに帰っていった。▽ネットフリックスで日本発のリアリティ番組「はじめてのおつかい」が放送されている。タイトルは「Old Enough!」。生まれて初めて、買い物に挑戦する子どもたちの奮闘ぶりは、海外の視聴者にも微笑ましく映り、たちまち大ブレイク。でも、子どもの単独行動を原則、法律で禁じているアメリカでは「子どもにもっと自分たちで行動させるようにしよう」と違った受け止め方がなされ、NYタイムズ紙で米国の子育て見直し論にまで発展している。▽最近の心理学の研究によると「物を買うより、経験を買ったほうが幸せになる」とのこと。経験が人との繋がりをもたらし、人とのつながりこそ幸福をもたらす。ブランド品を買い求めるより、大切な人とレジャーを楽しんだほうがハッピーになれるらしい。物を買う時は、誰と使おうかな、と考えてみる。このワインは誰と飲もうかな、この家に誰を呼ぼうかな、と想像する。還暦を過ぎて知った「買い物と幸福度の捉え方」。実践してみようと思う。(NS)
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▽日本に帰省すると楽しみなのが買い物。普通のスーパーマーケットでも十分に楽しい。普段から生食卵に飢えているため、卵コーナーはキラキラ輝いて見える。種類の豊富さに圧倒され、しかも、全て生食OK! 卵かけご飯は私の日本滞在中のご馳走。お惣菜コーナーの品揃えに狂喜乱舞し、鮮魚コーナーでは新鮮で親しみのある魚介類を前に、どれを買おうかと贅沢に悩む。パン屋さん巡りも欠かせない。特に日本の食パンが大好き。生活用品や雑貨コーナーには何時間でもいられる。本屋さんも外せない。文房具店も絶対に外せない。機能性に富んでデザインも自分好みの「優れもの文具」がたくさんある。コロナの影響で3年以上帰省していない。入国制限の措置も解除されるということで、気軽に帰省できるようになるのはとても嬉しい。▽高校生の娘とショッピングモールへ買い物に行くことがある。娘は自分の着る服にもこだわりが出てきて、気に入った服や靴を求めて店巡り。最初は張り切って試着するけれど、2軒、3軒目になると、もう嫌になってくるらしく、さっさと買って早く家に帰ろう、と言い出すのがいつものパターン。自分の服も見て回りたい私は、好きなものを食べさせ、飲ませて、エネルギーチャージさせて、買い物に付き合わせている (笑)。(RN)
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suzuko-san
「また大けがをした~」と姉がよくほざいていた。別に買いたい物もないのに、デパートへふらっと立ち寄ったら目が欲しがり、ついつい買ってしまったと言う。姉は造船業の下請けを営む実家の手伝いで懐は豊かだった。それに比べて、この妹と言えば、大学卒業後、親との約束を破って東京に居座ることを決めてしまった手前、もう親の脛は何があってもかじれない。月々のサラリーでやり繰りしていたので、普段の生活は慎ましさそのもの。スーパーやデパートの広告と睨めっこしながらの日常だった。生鮮食料品はともかく、保存の効く日用品は必要だから買うのではなく、安くなっているから買う。こういう癖をつけて乗り込んだ (?) サンディエゴ。私の買い物意欲を大いにくすぐってくれたのが、クーポンの存在だった。渡米当時はクーポンと同額をスーパー側が引いてくれるという嬉しいサービスがあった。さあ、そこから、私のスーパーとの闘いが始まった。ひとしきり買い物品をカートに入れて、レジで「これでどうだ!」とばかりにクーポンを出すと、合計金額がみるみる下がっていく。「私の買い物術を見たか!」と勝ち誇った気分でスーパーを後にする。気持ち良い! こうやってせっせと貯めたお金を、世界でパア〜ッと使う。これもかなりの爽快感! ああ、楽しからずや、買い物!(Belle)
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jinnno-san
友達に大の牛乳好きの夫婦がいて、好きすぎて、思わず牛1頭を共同で購入し、乳搾りの権利を獲得! 週に一度、乳を搾りに酪農場へ通っている (すごっ 笑)。そして、一回に10リットルほどの生乳を持って帰ってくるらしい。実はわたしも、牛乳だーい好き。ご飯を食べずに牛乳を飲んで過ごせる。それを知った友達は、私に2リットルの生乳をお裾分けしてくれた。それは、すでにクリーミー部分と液体が分離していた。クリーミー部分はそのまま飲んだり、バターを作った。液体部分はモッツァレラチーズが作れた。自分で作るからか、これが買うよりもめちゃめちゃウマい! クリーミー部分はまるで生クリームのドリンク版。濃厚で甘くも感じる。自作のチーズは、ちょっと思っていたのと違うけど 笑 (多分、温度計が壊れていた? 笑)、簡単でしかも上品! 買えば高価なチーズをお家で作れちゃうとは、素晴らしい!・・と自己満足 笑。と、と、ところが、、、あまりに好きすぎて、大切に、たーいせつに使おうと自制していたら、味が変わってきた! ヤバい! これは、もうゴクゴク飲むしかない!と思ったけど、何杯も一挙に飲めない。生乳がもっと手に入れば、遠慮なく飲めるのに・・。と、次第に頭の中で、次の大きな買い物の絵が “牛1頭” になっていた 笑。(りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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物価が高い。△えのき茸が7.99ドル!? 納豆3パックが4.99ドル!? 日本だったら、こんな買い物はせいぜい100円以下なのに! 最近は、日本食スーパーで値段を気にせずに必要な物を買うと、100ドルなんて簡単に超えてしまう。子どもを連れていくと、お菓子とジュースをねだられて、つい買ってしまうので、さらに出費が増える。なので、買い出しは1か月に1〜2回だけにしている。△今日、ガソリンを補給したら、1ガロン4.95ドルだった。高い〜っ!! 何年間も高すぎると思ってきたが、私が我慢できるのは3ドル台まで。だんだんケチになってきて、今までは満タンで入れていたのが、20ドル限定でストップするようになってきた。でも、20ドルだけではすぐに空になるので、やむなく40ドル入れることも・・。それでも満タンにならないが、子どもの学校の送り迎えだけなら4日くらいはもつ。私が入れると自分で支払わないといけないので、旦那が休みの週末まで待って、彼にわざと私の車を運転させて、思い付いたように 「あ、ガソリン入れないと!」と言って入れさせる小ワザを使う。物価高のせいで、性格までケチ臭くなってきた自分がイヤになってきた。(SU)

(2022年10月16日号に掲載)