November 13, 2025

ダルビッシュ投手、右肘手術で来季全休 パドレス先発再編必至 即戦力補強へ

11/4/2025

MLBパドレスは、ダルビッシュ有投手 (来季40歳) が右肘のUCL (ulnar collateral ligament=内側側副靭帯) 内ブレース手術+屈筋腱修復を受け、回復12〜15カ月で2026年シーズンを全休すると発表した。執刀は肘手術の権威者として知られるキース・マイスター医師。ダルビッシュ本人も「2026年は登板できない。再び気持ちよく投げられるようリハビリに励む」とXで表明。昨季は肩の炎症など故障が続き、手術に至った。UCL修復は通算2度目で、復帰時の投球内容は不透明だ。

▪️契約とチームへの影響
同投手は2023年にパドレスと6年契約を結び、2028年まで在籍する。復帰後は残り2年となる見込みで、今後3年で計4,600万ドルの支払いが残る。球団は多大なリソースを投じて引き留めたエース格を1年失う打撃が大きい。

▪️先発ローテの現状と課題
来季の先発投手ローテーションはトミー・ジョン手術から戻る右腕ジョー・マスグローブ、2年目の右腕ニック・ピベッタ (今季5.3 bWARの好成績)、右腕ランディ・バスケスが軸。左腕 JP・シアーズ、右腕マット・ウォルドロンも候補に挙がる。一方、右腕ディラン・シースと右腕マイケル・キングはFAで流出可能性が高く、先発の空白が懸念される。クローザーの右腕ロベルト・スアレスは契約2年を残してFA (フリーエージェント) を選択した。*bWARは野球選手の貢献度を評価する指標。

▪️どう埋めるか
年俸総額が膨らむ中で高額投手の獲得は難しく、低コスト補強が現実的だろう。救援の右腕メイソン・ミラーや左腕エイドリアン・モレホンを先発転向させる案が取り沙汰されるが、いずれも不確定要素が大きい。今季トレード期限でミラー投手、ラモン・ラウレアーノ外野手、ライアン・オハーン一塁手らを獲得したが、多くの若手選手を放出したことからファームは目減り。それでも AJ・プレラー編成総責任者は、市場で価値を見いだす手腕に定評があり、トレードや安価なFAでの先発上積みに動く見通しだ。再契約の可能性はシース、キング両投手の相場次第となる。

▪️展望
王者ドジャースと同地区で競うには、実質的に先発陣の作り直しが必要。前期は「ピベッタ+マスグローブ回復+格安先発の積み上げ」、後期は「ダルビッシュ復帰と契約最終盤の戦力化」が鍵となる。パドレスはオフシーズンを迎え、コスト管理と即戦力補強のバランスという難題に直面する。



✳︎右上の写真はAIで生成された画像です