3/4/2025サンディエゴ郡東部で飼われていた室内猫が、鳥インフルエンザ (H5N1) に感染して死亡したことが、同郡公衆衛生課によって発表された。
地元メディアが伝えた。
この家猫は1月中旬に生のペットフードを摂取した後に症状を発症し、検査の結果、鳥インフルエンザ陽性と判明した。これは同郡で初めて確認された猫の鳥インフルエンザ感染例となる。
カリフォルニア州内で報告されている他の猫の感染事例も、生の食品や生乳の摂取後に発症したケースが多いと保健当局は説明している。
H5N1型鳥インフルエンザは、鳥類をはじめとする多くの動物に感染し、高い致死率を持つウイルス。2024年にはサンディエゴ郡内で野生のカモメ6羽が鳥インフルエンザに感染していたが、2025年に入ってから野生動物の感染例は報告されておらず、人への感染も確認されていない。
SD郡の疫学・予防接種サービス部門の医学ディレクター、シーマ・シャー医師は「鳥インフルエンザは世界中の野生動物、家禽、乳牛に甚大な影響を及ぼしており、人や猫への感染は稀 (まれ) ではあるが注意が必要だ」と述べた。
郡当局は現在、野鳥の監視を強化し、検査体制を拡充するとともに、感染の可能性がある動物に接触した人々の健康状態を注視している。また、獣医師、医療従事者、農家、野生動物保護団体と協力し、感染予防のための指導や情報提供を進めている。
住民に対しては、生乳や乳製品の摂取を避けるよう勧告されている。
ペットの飼い主には生の食品を与えないよう呼び掛けている。猫の飼い主には屋内飼育を推奨し、屋外に出す場合は監視を行うよう求められている。また、病気や死亡した鳥や動物には触れず、発見した場合は動物管理局に報告するよう指示した。
猫が鳥インフルエンザに感染すると、以下のような症状が現れる可能性がある。
• 神経系の異常(協調性の欠如、震え、発作、失明)
• 食欲不振
• 目や鼻からの分泌物
• 呼吸器症状(速い呼吸、くしゃみ、咳)
郡当局は、ペットの健康を守るため、飼い主に対し適切な予防措置を取るよう改めて注意を促している。