2024年6月27日
中華人民共和国からサンディエゴ動物園に貸与されるジャイアントパンダ2頭を乗せた輸送車が6月26日、中国ジャイアントパンダ保護研究センター (四川省成都市) の基地を出発し、27日に到着した。
中国の習近平指導部には「パンダ外交」を通じて、米国民の対中感情を好転させ、米中関係を安定化させる狙いがある。
中国野生動物保護協会 (The China Wildlife and Conservation Association) とサンディエゴ動物園は今年2月、
パンダの国際保護協力に関する協定を結んだ。
貸与期間は10年。
SD市は中国のパンダ保護活動のため、年に100万ドル (約1億6,000万円) を支払う。
5年ぶりにサンディエゴ動物園の “住人” となるジャイアントパンダは4~5歳ほどの番 (つが) いで、
名前はユン・チュアン (Yun Chuan=4歳オス) とシン・バオ (Xin Bao=3歳メス)。
2頭は中国・四川省の「臥龍 (ウォーロン) パンダ飼育センター」で誕生。
ユン・チュアンの母親ジェン・ジェン (Zhen Zhen) は、かつて中国政府とのパンダ貸与契約のもとで2007年にサンディエゴ動物園内で生まれており、サンディエゴとは深いコネクションがある。
ユン・チュアンの名は、23年間同園で飼育された彼の祖母バイ・ユン (Bai Yun) に因 (ちな) んでいる。
シン・バオの名は「新しい繁栄と豊かさの宝庫」を意味している。
ユン・チュアンは温和で、優しく、愛らしい性格という。
シン・バオは穏やかで知的な内向性が感じられ、丸い顔と大きな耳が特徴。
SD動物園は数週間かけて2頭を新たな環境に適応させた後、一般公開する見通し。
*イラストはイメージ
(2024年7月16日号掲載)