Saturday, 07 September 2024

電車内で眠る男性をナイフで刺す SDトロリー、被告女性に懲役13年

2024年2月2日

SD・メトロポリタン・トランジット・システム (MTS) のサンディエゴ・トロリー車内で睡眠中の男性 (21) の胸を刺した女性 (31) に対し、サンディエゴ郡上級裁判所は2月1日に13年の懲役刑を言い渡した。

この女性は昨年10月の罪状認否で有罪 (殺人未遂) を認めた。


警察の調査によると、10月の事件発生時、被害者の男性はラホヤ地区のノーベル駅で停車中のライトレール車両内で眠っていた。


結審後の判決公判でロザ・エギアザリアンSD地方副検事は、トロリー車内の監視カメラには被告が男性の携帯電話を手にしている様子が写されていたと述べた。

眠っていた被害者は女性の行為に気付いていなかった。

その後、女性がナイフを取り出し、男性の胸に突き刺す状況が捉えられていた。

傷は心臓をわずかに外れて、致命傷に至らなかったと検察官は述べた。

男性は負傷した直後にトロリーから降り、MTSの警備担当者に助けを求めた。

警察当局は加害者の写真を公開し、身元を特定するために一般人からの情報を募った。

容疑者逮捕の詳細は公開されていないが、SD郡刑務所の記録によると女性は10月30日に拘留されている。


被告の公選弁護人は「被告の生い立ちには虐待とトラウマを繰り返し受けた辛い過去があり、精神障害の問題を抱えている可能性がある」と主張し、精神鑑定と情状酌量を求めた。

SD郡上級裁判所のレイチェル・カノ判事は被告の波乱に満ちた過去、罪状認否で有罪を認めた経緯を考慮し、殺人未遂罪の最低刑期5年を適用することを選んだ。

被告が「スリー・ストライク法」で過去に重罪の有罪判決刑を受けていることから、終身刑を回避させるという意味で刑期が追加された。


▪︎ スリー・ストライク法 (Three-strikes Law):米国において重罪の前科を持つ人が3度目に有罪判決を受けた場合、罪の軽重を問わず重刑を科せられる法律。米国ではカリフォルニアを含む28州で施行されている。


*イラストはイメージ


(2024年2月16日号掲載)