2024年3月9日
米国の中道派政治団体「ノーレーベルズ (レッテルなし組織)」は3月8日、11月の大統領選に向けて第3極の存在となることを目指し、候補擁立を進める方針を固めた。
4月に正副大統領候補を決めたい考えだが、最終的に適切な候補が見つからない
可能性もあるとしている。
ワシントン・ポスト紙が報じた。
2大政党の民主、共和がそれぞれバイデン大統領とトランプ前大統領を候補に2020年大統領選に続く再対決の構図が固まる中、
世論調査では多くの有権者が二者択一に好意的な見方をしておらず、ノーレーベルズは不満の受け皿を目指す。
同団体は3月8日に関係者約830人がオンラインで会合を開いた。
2大政党の一方から大統領候補を、もう一方から副大統領候補を擁立し、超党派の組み合わせにする方向だ。
民主党は、ノーレーベルズが候補を擁立すれば、勝敗を左右する一部の激戦州でバイデン氏の票を奪うと懸念している。
民主党を離党し、無所属になったアリゾナ州選出のキルステン・シネマ上院議員が次期上院選への不出馬を表明しており、ノーレーベルズから出馬する可能性があるとみられている。
ウェストバージニア州選出の民主党中道派ジョー・マンチン上院議員の擁立論もあったが、マンチン氏は2月に出馬見送りを表明。
ノーレーベルズは共和党指名争いでトランプ氏に食らいついたニッキー・ヘイリー元国連大使にも秋波を送ったが、ヘイリー氏側は「興味はない。
共和党のレッテルに満足している」としている。
メリーランド州の前知事で共和党のラリー・ホーガン氏も取り沙汰されたが、上院選で議席を狙う。
(2024年4月1日号掲載)