November 13, 2025

全米でリステリア集団感染 死者6人、CA州でも患者確認 即食パスタが原因?

11/4/2025

米疾病対策センター (CDC) は11月4日、即食パスタに関連するリステリア (Listeria monocytogenes) 感染の集団発生で18州で27例、入院25人、死者6人に達したと発表した。カリフォルニア州でも3例が確認された。問題の製品は全米の小売店で販売され、一部はウォルマートやトレーダー・ジョーズでも取り扱いがあった。

▪️リコール対象
製造元や販売店は以下の品の自主回収を実施している。購入者は食べずに廃棄または購入店へ返品すること。
• Nate’s Fine Foods「スモークドモッツァレラ・パスタサラダ」(Sprouts Farmers Market で販売)
• 使用期限:2025年10月10日〜10月29日
• Scott & Jon’s「シュリンプ・スキャンピ (リングイニボウル) 9.6オンス」
使用期限:2027年3月。

このほか、すでに賞味期限を過ぎた関連製品も過去に回収済み。

▪️なぜ危険か
リステリア汚染食品を摂取するとリステリオーシスを発症し、高齢者、免疫低下者、妊娠中の人と新生児で重症化しやすい。症状は発熱、筋肉痛、頭痛、項部硬直、意識混濁、ふらつき、痙攣 (けいれん) など (しばしば下痢等の消化器症状が先行)。妊娠中は流産、死産、早産、新生児の重篤感染の原因となる。

▪️CA州住民が取るべき対応
① 上記製品を所持していないか確認し、直ちに廃棄・返品する。
② リスクの高い人は、汚染の可能性がある食品を食べて2か月以内にインフル様症状が出たら、受診し摂取歴を伝える(抗菌薬治療が有効)。
③ 家庭では低温でも増殖する菌であるため、冷蔵品でも油断せず、消費期限・衛生管理を徹底する。

CDCは「発症州は報告済み18州に限られず、実際の患者数は報告より多い可能性が高い」として、引き続き注意を呼びかけている。今回の事例は、“即食パスタ類” という一見安全に見える冷蔵食品でも汚染が起こり得ることを示しており、症状が軽微でも該当製品の摂取歴があれば早めの相談が重要。

*リステリア食中毒:リステリア菌は環境中に広く存在し、低温 (4℃以下) や高塩分下でも増殖するのが特徴。発症は稀 (まれ) だが、妊婦・高齢者・免疫低下者は重症化しやすく、敗血症や髄膜炎、妊婦では流産等の恐れがある。原因になりやすいのは、未殺菌乳やナチュラルチーズ、生ハム、スモークサーモン、長期冷蔵の加熱せず食べる食品。予防は、期限内消費・開封後は早めに食べる・生鮮はよく洗う・冷蔵庫を過信せず冷凍も活用・十分加熱。加熱で死滅するため、調理の徹底が最も有効。



✳︎右上の写真はAIで生成された画像です