September 13, 2025

南カリフォルニアに今夏最大の熱波到来 極度の火災リスクと生命に関わる酷暑予報

8/26/2025

wildfire danger 1 l米国気象局 (NWS) は8月18日、南カリフォルニアに「今夏最も深刻」とされる熱波が到来すると警告した。猛暑は20日から始まり今月末まで続く見通しで、内陸部では100℉ (38℃) を超え、一部の山間谷や砂漠地帯では110℉ (約43℃) 近くに達する可能性がある。

▪️熱中症と火災への警戒呼びかけ
気象当局は「極度の熱中症リスク」と「非常に危険な火災気象条件」が重なると指摘。屋外での激しい活動は朝の涼しい時間帯に行うか、別の週に変更するよう勧告している。また、山岳地帯や丘陵地など火災危険地域の住民に対しては、避難計画や経路の確認を呼びかけた。特に、ロサンゼルス、ベンチュラ両郡の乾燥した植生 (しょくせい=自生植物の集合体) が火災拡大の引き金になる恐れが高いという。

▪️主要都市の予想気温
NWSの予報では、パームデザート112℉ (44℃)、ウッドランドヒルズ108℉ (42℃)、ジョシュアツリー105℉ (40℃、パサデナ100℉ (38℃)など危険な高温が並ぶ。沿岸部は比較的穏やかで、サンディエゴ78℉ (25℃)、カールスバッド75℉ (24℃)、サンタモニカ79℉ (26℃)とされている。

▪️落雷と「火災雲」の懸念
また、砂漠地帯や山間部で雷雨の可能性が予測され、落雷が新たな火災を引き起こす懸念もある。さらに、上昇気流と不安定な大気により、火災が急速に拡大して「火災積乱雲 (パイロキュムラス)」が形成される恐れも。これらは爆発的延焼と関連しており、過去の大規模火災を想起させる。
NWSは今回の状況を、アンヘルス国有林で大規模被害を出した2009年「ステーション火災 (Station Fire)」、2020年「ボブキャット火災 (Bobcat Fire)」、2024年「ブリッジ火災 (Bridge Fire)」と比較し、強風がなくても極端な高温と不安定な大気が爆発的な延焼を引き起こすと警告している。

▪️住民への注意喚起
NWSは「水分補給を怠らず、正午の直射日光を避けること」「熱中症の症状を事前に把握しておくこと」を強調。住民はCalFire (カリフォルニア州消防局) の避難ガイドを参照するよう促されている。

この警告は8月半ばに熱波が収まったばかりのタイミングで出された。すでに今月、コーチェラバレーでは96年前の記録が更新されるなど異常高温が続いている。7月は「春のような涼しさ」で海霧が残り比較的穏やかだったのに対し、8月は一転して灼熱の夏模様となった。