Saturday, 21 December 2024

NY株、2日連続で最高値 年内3回利下げに期待

2024年3月21日

3月21日のニューヨーク株式市場 (NYSE) のダウ工業株30種平均は4日間続伸し、前日比269.24ドル高の39,781.37ドルと終値の最高値2日連続更新した。

連邦準備制度理事会 (FRB) が前日発表した経済見通しなどを受けて早期利下げ開始を期待した買いが続き、取引時間中の最高値も付けた。


ハイテク株主体のナスダック総合指数も32.43ポイント高の16,401.84、幅広い銘柄で構成するSP500種株価指数も16.91ポイント高の5,241.53と、それぞれ終値の最高値更新

ともに4日間続伸した。

生成人工知能 (AI) への期待感も相場を押し上げた。


米国の中央銀行に当たるFRBは20日、連邦公開市場委員会 (FOMC) で、5会合連続となる主要政策金利の据え置きを決定。

同時に公表した経済見通しでは、年内に3回利下げするとの予測を維持した。

物価上昇の根強さから、市場では利下げ回数を減らすとの見方もあったが、従来通りインフレは沈静化に向かうと判断した。

短期金利の指標フェデラルファンド (FF) レートの誘導目標を5.25~5.5%維持することや、米国債などの保有資産縮小を続けることも決めた。


市場では利下げの開始時期が焦点となっている。

ジェロームパウエル議長は会合後の記者会見で「物価上昇率が持続的に (目標の) 2%に向かって低下しているという確信が得られるまでは、利下げは適切ではない」と改めて強調した。

米国の消費者物価指数 (CPI) は1、2月とも市場予想を上回り、利下げ回数が減るとの推測につながったが、パウエル氏は「物価上昇率の見通しは変わっていない」との考えを示している。


米国の利下げが遠のけば、円安傾向が続いて日本輸入物価の上昇をもたらす懸念もある。

 

(2024年4月1日号掲載)