Saturday, 22 February 2025

銃乱射犯の両親に禁錮刑 米国で初ケース、過失致死罪

2024年4月10日

ミシガン州の高校で2021年11月、当時15歳の少年終身刑で服役中=が拳銃乱射して生徒4人を殺害した事件で、同州地裁は4月9日、過失致死罪で少年の父親 (47) と母親 (46) にそれぞれ禁錮10年以上を言い渡した。


AP通信によると、米国内の学校での乱射事件で実行犯の親が有罪となるのは初のケースで、極めて異例。


地裁判事は、両親には少年の犯行を食い止める機会が何度もあったと指摘し「子育ての問題ではない。

身の毛がよだつような出来事を無視した結果だ」と強調した。

両親はいずれも10年間の服役後に仮釈放の対象となり、最長で禁錮15年となる可能性がある。


米メディアによると、高校は事件当日、銃と負傷した人を描いた少年の絵を発見し、両親を呼び出して帰宅させるよう求めた。

両親は仕事を理由に断り、少年に拳銃を買い与えていたことも高校に伝えなかった。


地裁の陪審が今年2月に母親、3月には父親に有罪評決を下した。

検察は、両親が拳銃の管理を怠っていたと指摘。

少年が精神的に不安定だったにもかかわらず、適切な治療を受けさせず、事件を引き起こした責任があると糾弾。

被告側は事件は予見不可能だったとして、親の刑事責任を認めれば危険な前例になると主張していた。

男子生徒は学校内で苛 (いじ) めを受けていたなど、以前から生徒間のトラブルがあったとの情報もある。



*イラストはイメージ



(2024年5月1日号掲載)