前略、アメリカ人様 … 私のダンナの知り合い (アメリカ人) は中学校の先生として期限付きで高知へ赴任したが、現地の田舎町の日本人女性と恋に落ち、永住することになった。 彼は笑うに笑えない「笑い話」がメチャ好きで、授業の合間に生徒たちにその腕前 (?) を披露していた。例えば、「高知名物の尾長鶏 (オナガドリ) の話を聞いたことある?… それはね、It’s a beautiful tale! (tail) なのサ…」。 外国人が苦手とする日本の食品… 納豆、塩辛、タコ、梅干し、刺身は大好物で、和食は何でもござれ! しかも無類の銭湯好き。浴衣を着て歩く姿からは、さながら同じ四国を舞台にした漱石の『坊ちゃん』に出てくる西洋版の主人公といった雰囲気が漂っている。 日本語は上手だし、日本の単位もよく知っているのに、何故か数字だけは英語のままで「ワン枚、ツー枚、スリー枚」「ワン個、ツー個、スリー個」と数えていた。「犬がワン匹…」 今では町の人気者で、手紙の宛て先が「○○県△△郡××町アメリカ人」と書かれていれば、必ず彼の元に届くという…。 土佐のヤマアラシ |